レガシーアプリ、Windows 8移行の勘所16ビットアプリはもう安心して使えない?

16ビットアプリケーションを使い続けている企業も多い中、Windows 8にレガシーアプリケーションを移行する際には、どのような点に留意すればよいのだろうか。

2013年02月01日 08時00分 公開
[Serdar Yegulalp,TechTarget]

16ビットアプリケーションは32ビット/64ビットに置き換えるべき

 2012年8月まで「Metro」と呼ばれていたWindows 8のインタフェースのうわさが流れたとき、Windows 8におけるレガシーアプリケーションの動作を懸念する声が上がった。だが、すぐに杞憂にすぎないと分かった。β版がリリースされると、既存の32ビット64ビットアプリケーションの大半はWindows 8で問題なく実行できたからだ。

 しかし、エンドユーザーには分からない課題を企業は抱えている。その1つが、現行OSでは正式にサポートされないレガシー16ビットアプリケーションを使い続ける必要があることだ。Windows 8は 7と同様に、64ビット版では64ビットまたは32ビットアプリケーションしか実行できない。32ビット版では32ビット版と16ビット版のアプリケーションを実行できるが、この先も16ビットサブシステムの存在に頼るのは完全な解決策とはいえない。16ビットサブシステムに、全ての16ビットアプリケーションとの互換性があるとは限らないからだ。

 例えば、回避策はあるとされているものの、16ビット版のCOM(Component Object Model)アプリケーションの問題が報告されている。加えて、16ビットサブシステムがWindowsの今後のバージョンでも提供され続ける保証はない。長期的に考えると、16ビットアプリケーションのコンポーネントを32ビット/64ビットに置き換えることがベストだ。ちなみに、特定の端末にプリインストールされて販売されるWindows RTの場合、ARMプロセッサ向けにコンパイルされたアプリケーション以外は実行できないので注意が必要だ。

デスクトップ仮想化も有効な手段

 既存のアプリケーションを使用する方法としては仮想化も一般的だ。Windows 7ではWindows XP Modeがこれに該当し、Windows Virtual PCを使って仮想マシンにXPをインストールして実行する。ただし、このWindows XPには別途ライセンスが必要だ。

 Windows 8にはWindows XP Modeはないが、類似のソリューションが幾つか存在する。

ITmedia マーケティング新着記事

news165.jpg

GoogleのBIツールからLINEにノーコードでデータ連携 primeNumberが「trocco action for Looker」を提供
primeNumberが「trocco action」の提供を開始。第一弾としてGoogleのBIツール「Looker」...

news145.jpg

女子スポーツが生み出す収益は2024年に10億ドル以上 広告主や大手広告代理店も本気に
WPP傘下の大手メディアエージェンシーGroupMは、AdidasやUnileverなどのクライアントの支...

news011.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2024年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。