企業利用を念頭に管理機能も強化
タブーでなくなる? Dropboxの企業利用
BYODが進む中で、社内外のファイルの受け渡しに便利なDropboxの利用が増えている。一方、セキュリティ面でその利用に慎重な姿勢を示す管理者も多い。米Dropboxは企業導入を促進するためにセキュリティ強化に乗り出した。
米Dropboxは、2013年4月10日(米国時間)、同社のファイル同期/ファイル共有サービスをMicrosoft Active Directoryと統合してシングルサインオン(SSO)機能に対応することを発表し、大企業への導入促進の次の一手を打ち出した。また、これに伴い、企業向けサービスの名称を「Dropbox for Teams」から「Dropbox for Business」に変更した。
Active Directoryと統合することでDropboxの管理を一元化できる。Dropboxは、BYOD(私物端末の業務利用)が進む中で、デスクトップPCとモバイル端末間のファイル共有手段として頻繁に利用されている。
「(Active Directoryは)強力なセキュリティへの多くのニーズに応える軸になる」と、Dropboxのエンジニアリングリーダー、ティド・カリエロ氏は話す。「Active Directoryと統合することで管理を一元化できる。Dropbox用に別のアカウントシステムを作る必要なく、Active Directoryを利用できる。管理者にとって、手作業で別のアカウントを作成して管理するのは面倒だ」
Dropboxの企業向けファイル共有サービスは2013年2月に機能強化されている。コンソールが刷新され、IT部門はユーザーのデータ使用状況やアクティビティをより詳細に把握できるようになり、Dropboxに接続している端末を監視したり、特定のサードパーティーのアプリケーションやWebセッションに対して共有ポリシーを設定できるようになった。
また、IT部門はこのコンソールから、メンバーのログインやチームへの招待などのアクティビティの表示、IPアドレスのアクティビティ追跡、プライベートリンクの設定、CSVファイル形式の監査リポートの生成もできる。
カリエロ氏によると、Active DirectoryとDropbox for Businessの統合は、大企業への導入に際して求められる、Dropboxのセキュリティと管理性の向上に必要なステップだという。SSO機能は、会社で一元管理しているパスワード認証プロセスを利用してDropboxアカウントへのアクセスを可能にする。
Dropboxのプロダクトマネジャー、アーナンド・サブラマニ氏は、ブログの中で「SSOを利用すれば、覚えておかなければならないパスワードが減り、操作が1ステップ省略される。システムにログインしたら、あらためてDropboxにサインインする必要はない。IT管理者のメリットとしては、SSOによってセキュリティと管理機能が強化される。管理者が認証プロセスを完全に掌握でき、会社の既存のパスワードポリシーを利用できる」と記している。
IT調査会社の米Enterprise Strategy Groupが2012年に8月に発行したリポートによると、多くの企業がオンラインファイル共有のセキュリティを優先事項の1つと見なしている。
このリポートは次のように報告している。「会社所有のオンラインファイル共有アカウントへの移行を済ませている組織、あるいは移行を検討している組織は、オンラインファイル共有ソリューションの要件として洗い出したセキュリティ機能のチェックリストを用意している。中でも最も重視されている要件は、アンチウイルスソフトウェア、セキュアなユーザー認証、転送中や保管中のデータの暗号化など、基本的なセキュリティコントロールである。これらの基本機能以外では、オンラインファイル共有操作の管理機能が求められている。例えば、オンラインファイル共有ソリューションのログを参照したり、必要に応じてユーザーの端末上のデータをリモートワイプする機能を管理者は必要としている」(関連記事:端末のリモートワイプ(データ遠隔削除)がバイパスされたら?)
Dropbox for BusinessのActive Directoryとの統合機能は、2013年5月中にも提供が開始される見込みだ。
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