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“中の人”が語る「Docker」、爆発的人気の理由は?
コンテナベースの仮想化ソフト「Docker」の人気が高まっている。Googleなど多くのIT企業が支持を表明。人気の理由や今後の開発方針をDockerコミュニティーのシニアディレクターが説明した。
米Dockerはオープンソース市場に参入したばかりだが、2013年の誕生以来爆発的な成長を遂げている。同社のコンテナベースの仮想化アプローチは「Linux Containerテクノロジー」をベースに構築されており、プラットフォーム間のアプリケーションポータビリティを高めることができる。また、Dockerコンテナは軽量だ。仮想マシン(以下、VM)と違って基盤となるOSを実行する必要がない。
本稿では、Dockerのコミュニティーでシニアディレクターを務めるジュリエン・バルビエ氏のインタビューを紹介する。急成長を遂げるDockerと同社の計画に多くの人々が関心を寄せている理由を聞いた。
――Linux Containerは新しいテクノロジーではないが、Dockerを使用する主なメリットは何か
ジュリエン・バルビエ氏(以下、バルビエ氏) メリットは数多くある。昨今、開発者が自分のノートPCで開発して、何の問題もなく動作するアプリケーションが、別の環境では動作しないという問題が起きている。開発者は好みのスタックと言語を使用する。全てにおいて好きなバージョンを選んで使用している。そのため、開発したアプリケーションをテスト環境や運用環境にプッシュすると、環境が異なるためアプリケーションは動作しなくなる。
開発者は恐らく新しいバージョンのライブラリを使用している。だが、サーバで運用している他のアプリケーションが動作しなくなるため、運用担当者から新しいバージョンのライブラリを使用してはならないと告げられることになる。その結果、運用担当者と開発者の間では何度もやりとりが発生する。これは大きなストレスになり、多くの時間とお金が失われる原因となる。Dockerを使って開発するときには、全てのものを1つのコンテナにまとめるので、コンテナは単独で動作可能だ(相互にやりとりできる複数のコンテナに全てのものをまとめることも可能だ)。必要な作業は、このコンテナを別の環境にプッシュするだけだ。運用担当者がコンテナの中身やコンテナの作成方法を気に掛ける必要はない。
これが1つ目のメリットだ。もう1つのメリットはOSが不要な分、VMよりDockerコンテナの方がサイズが小さいことだ。基盤となるLinuxコンテナは既にカーネルに含まれている。つまり、イメージのサイズは非常に小さく、処理が非常に速い。VMのサイズは数Gバイトで、起動に1~2分かかる。一方、コンテナのサイズは数Mバイトで、数ミリ秒で起動できる。この特性により、開発サイクルを高速化し、コンテナを簡単に移動することが可能になる。
コンテナのサイズは非常に小さく、素早く展開できる。そのため、開発者はハイパースケール環境でも結果を出すことが可能だ。オーバーヘッドはゼロに等しく、必要な容量、RAMおよびCPUはVMより少ない。
――どのようなユーザーがDockerコンテナを使用しているのか
バルビエ氏 中小企業も大企業もDockerを使用しているため、開発者は話を非常にスムーズに進めることができる。アプリケーションはどんな環境でも動作する。開発者は運用環境の細部を気にする必要はない。運用担当者は開発者が使っているものについて気に掛ける必要がないので、運用担当者も満足だ。さらに、コストも削減できるのでCFO(最高財務責任者)はDockerを大いに気に入るだろう。つまり、Dockerを使うと誰もが幸せになれるのだ。
――非常に短期間で多くの注目を集めたことに対して驚きはあるか
バルビエ氏 どちらともいえない。一部のニーズに応えていることは把握していたが、信じられない勢いで導入件数が伸びている。大企業が新しいテクノロジーを取り入れる場合は、長期間様子を見るのが通例だ。だが、この問題を解決できるのがDockerだけで、問題自体が非常に大きいため、当社のテクノロジーが広く導入されている。これは想定外の事態だ。
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