AWSやGoogleと同じものを作るのは無理
“ダメなプライベートクラウド”を生み出す8つの兆候(1/2 ページ)
プライベートクラウドには多くのメリットがある。だが、プライベートクラウドの導入には潜在的なリスクが伴う。多くの企業がプライベートクラウドの導入で犯す8つの過ちを紹介する。
プライベートクラウドは優れたソリューションであるように見える。パブリッククラウドと同様に柔軟性、拡張性、セルフサービス機能が用意されているが、管理はプライベートのデータセンターで行う。このようなメリットがある一方で、プライベートクラウドの導入は複雑で重労働だ。導入に失敗することもある。多くの企業は、「Amazon Web Services」(AWS)が提供するような機能を思い描いているものの、技術的な課題に対応する準備ができていないのが実情だ。
米Gartnerが2015年6月に開催した「IT Operations Strategies & Solutions Summit」では、同社でリサーチ部門のディレクターを務めるマーク・ロックウッド氏が、プライベートクラウドの成功を脅かす問題を説明した。具体的には、非現実的なメリット、無関心なユーザー、低い投資対効果(ROI)などがある。プライベートクラウドでつまずく8つのポイントは次の通りだ。
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クラウドインフラ選び
プライベートクラウドとは?
プライベートクラウドを導入する前に
1.社内政治とチーム構成
多くの企業では、さまざまなITサイロからメンバーを集めてクラウドチームを編成している。ただし、他のプロジェクト、社内政治、チームメンバー間の関与レベルの違いによって、プライベートクラウドでは大きな問題が発生することがある。異質のIT担当者が共通の目標に向かって協力する状態を維持することは容易でない。その結果、プライベートクラウドの企画、設計、導入、管理が不十分になる。
2.不適切なプロセスや統制
プライベートクラウドは、定評のある仮想環境に構築する。だが、新しいプロセスを作らなければ、プライベートクラウドの管理は難航することになる。特に必要なのは、自動化と統制のプロセスだ。「セルフサービスポータルでは、1週間に7000台もの新しいVMが作成されることを停止する統制プロセスが必要だ」とロックウッド氏は話す。
3.過度に複雑な自動化
自動化はプライベートクラウドの導入に不可欠なだが、詳細で動的なルールセットを呼び出すため、自動化は複雑になる可能性がある。ルールセットを作成するには、クラウド導入以前に存在しなかったものも含め、ワークフローやプロセスを詳細に把握しなければならない。ITチームは自動化ツールについて熟知して、プロセスからルールを作成する必要がある。また、自動化は「一度設定したらお任せ」でよいものではなく、定期的なルールセットの確認と更新も欠かせない。
4.サードパーティー製品との統合に関する問題
プライベートクラウドはありふれた存在ではない。運用が成功するかどうかは、自動化ツール、管理プラットフォーム、リポートプラットフォーム、OpenStackなどの別のテクノロジーとうまく連係するかどうかに掛かっている。統合の問題を回避するには、企業でディレクトリサービスをサポートし、APIを公開する必要がある。
5.長期的なビジョンがない
プライベートクラウドの開発、導入、保守は、すぐ終わる作業でも、単純な作業でもない。プライベートクラウドをサポートするテクノロジーの多くは、簡単に変更できない。例えば、米VMwareの「VMware vSphere」から米Microsoftの「Hyper-V」への移行、リソース管理ツールの変更、自動化プラットフォームの入れ替えなどは、クラウド環境に大きな混乱をもたらす恐れがある。そのため、プラットフォームは、長期的な使用を念頭に慎重に選択しなければならない。ハイパーバイザーを標準化していないか、複数の管理ツールを使用している企業は、プライベートクラウドを導入する準備が整っていないといえる。導入後に統合の問題が発生した場合は、長期にわたってその問題に付き合わなければならなくなるだろう。
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