クラウド電子カルテの普及は止まらない――価格を左右する“サービス”の見えざる価値【連載コラム】医療ITの現場から(1/2 ページ)

タブレット対応の問診入力システムをはじめ、病院のさまざまな場面でクラウド技術が活躍している。電子カルテのトレンドもクラウド化だ。しかし、コストダウンだけを理由に選ぶのは注意が必要だ。

2016年07月05日 09時00分 公開
[大西大輔メディキャスト]
普及率予測 診療所の電子カルテ普及予測「診療所向け電子カルテ市場、2017年には170億円まで拡大より」《クリックで拡大》

 医療分野におけるクラウドコンピューティング(以下、クラウド)の技術の利用が2010年に認められてから6年が経過しました。これまでクラウドの技術は、在宅医療や地域連携ネットワークを中心に、離れた場所との連係や外出先での使用で先行的に利用してきました。これは、インターネットさえつながればどこでも利用できるというクラウドの「携帯性」に注目したものでした。

 しかし最近は、クラウドによる「コストダウン」に着目した利用も広がっています。ソフトウェアを“購入して所有する”という従来の考え方に替わって、“利用料を支払いシェアする”という考え方が一般化しつつあるのです。

受付周辺システムのクラウド化

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