電子カルテの普及は着実に進んでいる。しかし、今でも電子カルテの使用をためらう医師が多数存在する。なぜ、電子カルテの普及率はそれほど伸びていないのだろうか?
電子カルテが登場したのは、今から17年前の1995年です。当時は法律で認められていなかったため、「診療支援システム」と呼ばれていました。1999年に正式に認可され、さまざまなメーカーから電子カルテの販売が開始されました。政府は2001年、「医療IT化に関するグランドデザイン」において、「2006年をめどに診療所の約6割を目指す」という普及目標を掲げました。
2012年1月現在、診療所の電子カルテの普及率は20%を超え、診察時に電子カルテを目にする機会が多くなりました(関連記事:診療所における電子カルテ導入促進の鍵は?)。しかし、ここまで普及するまで実に10年以上の年月を費やしています。また、今でも電子カルテの使用をためらっている医師が多数存在します。
なぜ、電子カルテの普及率はそれほど伸びないのでしょうか。今回は現場の医師の声を踏まえ、電子カルテの普及を阻害する要因について考えてみます。
電子カルテの導入をためらう理由として、特に多いのが「PCを操作しながら診療に専念できるのか」という指摘です。この点は、10年前から変わらず指摘されている課題でもあります。それを受けて、多くの電子カルテにはテンプレートや用語選択機能など、なるべく入力を簡素化する機能を追加し、医師が診療に専念できるような電子カルテシステムの開発に努めてきました。
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