2017年09月11日 05時00分 UPDATE
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コンテナ採用、新課金モデルの動きも超速で進化するハイパーコンバージド(HCI)技術、次は脱ハイパーバイザー (1/2)

ハイパーコンバージド技術が進化している。従来のハイパーバイザーではなく、コンテナ技術をサポートする製品も登場。新しい課金モデルが現れるなど市場の変化が激しい。

[Ed Scannell,TechTarget]

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ハイパーバイザー | 垂直統合


コンテナ技術を採用したDiamantiのWebサイト《クリックで拡大》

 ハイパーコンバージドインフラ(HCI)テクノロジーは、Nutanixなどの貢献により、ここ数年間人気を博している。サーバのハードウェアとソフトウェアを緊密に統合するHCIは、企業のIT部門から注目を集め、その投資額も増加の一途をたどる。

 恐らく、この好調さは今後も続くだろう。複数の調査市場会社が2020年までの成長率が20〜30%に達すると予測している。この成長の陰で、Intelプロセッサを搭載する数千台に及ぶ旧式専用スタンドアロンサーバが一掃されることになる。

 だが、非常に競争の激しいコンピューティング業界では、「常に変わらないのは、変わることのみ」という格言が圧倒的な影響力を持つことに変わりはない。この1年で少数のスタートアップ企業や大手ベンダーがコンテナベースの製品や、独創的な従量課金制の製品を世に送り出している。標準的なHCIは、こうした製品に置き換わっていく可能性がある。少なくとも、提供やサポートのアプローチは新しくなる。

ハイパーバイザー再考

 新型のコンテナベース製品がターゲットにするのは開発者だ。同時に、HCIの基本構成要素であるハイパーバイザーを取り除くという野心的な目標を掲げたアプローチでもある。

 こうした動きの先陣を切ったのは、Cisco SystemsやVMware、Veritas Technologiesから独立した経験豊富な少人数の技術者が設立したスタートアップ企業Diamantiだ。2017年初頭、同社はコンテナ化したアプリケーションを対象に構築した、ハイパーバイザーを必要としないHCIアプライアンスをリリースした。同社の企業幹部によれば、ハイパーバイザーを取り除くことで、IT部門はVMwareのようなサプライヤーに支払う高額なライセンス料を回避でき、同時に、ハイパーバイザーの構成と管理に必要な時間も不要になるという。

 市場調査会社Pund-ITの主席アナリスト兼統括責任者、チャールズ・キング氏は次のように語る。「HCI市場は急激に進化している。VMwareの『VMware vSphere』のような仮想化プラットフォームをベースにした製品を提供する従来型の企業と、コンテナを中心としたテクノロジーを提供する新興企業にはっきり分かれてきた」

 DiamantiのHCIには、オープンソースの「CentOS」「Docker」「Kubernetes」に加えて、同社独自のソフトウェアが付属する。このソフトウェアは、関連付けネットワークリソースとストレージリソースの管理に使用する。同社のアプライアンスハードウェアは、128GBのメモリを搭載したIntelベースのデュアルプロセッサシステムと、コンテナ化したアプリケーションのパフォーマンス支援を目的としたコントローラーから構成される。

 Diamantiで製品部門の統括責任者を務めるマーク・バルチ氏は次のように述べる。「こうした傾向により、開発者がインフラとアプリケーションの導入をコントロールできる範囲が広がる。以前であれば、開発者は集中管理を担当するIT部門に完全に従うしかなかった。だが今や、開発者はパブリッククラウドを選んだり、独自のプライベートクラウドを立ち上げたりすることさえ可能になった。つまり、開発者が主導権を握るようになった」

 「同様の傾向は『Apache Hadoop』でも見られた。Hadoopもまた、開発者が主導権を握り、ビッグデータを活用することで、優れた洞察を得ようとするIT部門を支援する。IT部門はHadoopのようなモデルにも慣れていなかった。ただし、ビッグデータの場合はスケールアウトとベアメタルシステムが非常に重要になる」(マーク・バルチ氏)

 Diamantiの責任者たちが開発者に有利な形で進むと考えているのは、クラウドコンピューティングの運用モデルにおいて採用が増えていることにある。つまり、ユーザーが設備投資型のビジネスモデルから離れて、従量課金制の運用コストモデルを利用するようになっている。

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