エス・エス・ジェイはIFRS強制適用を見据えた「SuperStream」の機能強化を発表。IFRSコンバージョン項目に対応する3つの機能を標準で提供する。
エス・エス・ジェイ(SSJ)は4月8日、会計や人事/給与に特化した中堅・中小企業向けERP(統合業務パッケージ)製品「SuperStream」を国際会計基準(IFRS)に対応させると発表した。IFRSのコンバージェンス対応機能を順次標準機能として提供していく(一部はオプション提供となる)。
SuperStreamがIFRS関連で標準搭載するのは、コンバージェンス項目となる「資産除去債務」「包括利益」「過年度遡及(そきゅう)修正」に対応する3つの機能。このうち、資産除去債務については2月に対応済み。既存資産の検索・抽出や自動計算、既存資産の除去債務計上仕訳の自動作成をサポートする。
包括利益については、2010年6月の企業会計基準委員会による最終基準化議決を待ってから、早期に対応予定としている。また過年度遡及修正については、過去の財務諸表の遡及修正を行う際のシステム対応を12月に実施する。
またSSJでは、IFRS適用時期を見据え、日本基準とIFRS2つの会計基準による複数帳簿機能を2012年以降に提供する予定。
金融庁では、2010年3月期から一部上場企業にIFRSの任意適用を認めている。また、2012年にはIFRS強制適用の判断を行い、2015〜2016年には強制適用を開始する可能性がある。同社は、強制適用の際は上場企業以外にもその子会社や取引先企業にまで影響が及ぶため、中堅・中小企業も会計処理の変更に伴うシステムの強化・再構築が必要になると予測している。
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