日本HPが仮想化インフラを提供するアプライアンスを発表。VMware vSphere 5の管理機能を統合するなど、仮想環境の早期構築から運用の効率化までを支援する。
日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は9月27日、仮想基盤アプライアンス製品群「HP VirtualSystem」の第1弾として、ヴィエムウェアの仮想化ソフトウェア「VMware vSphere 5」を組み合わせた「HP VirtualSystem for VMware」を発表した。10月中旬に出荷を開始する。
HP VirtualSystem for VMwareは日本HPのサーバやストレージ、ネットワーク機器を基盤とし、同社の運用管理ツール「HP Insight Control for VMware vCenter」とVMware vSphere 5製品群をインストールしている。VMware vSphere 5の仮想化基盤「VMware vSphere Enterprise Plus」、運用管理「Insight Control for VMware vCenter」、ストレージ連携・統合機能「vStorage API for Array Integration」などを搭載。また、セキュリティ機能「VMware vShield」に対応するIPS製品「HP TippingPoint」をオプションで追加可能(関連記事:VMware vSphere 5の新機能、ユーザーが物議を醸す、VMware vSphere 5の新しいライセンス)。加えて、日本HPの導入・保守サポートを含めたソリューションとして提供する。ハードウェアの組み合わせや仮想マシンの拡張数などの導入規模に応じた3種類の製品ラインアップになっている。
製品名 | 主な構成要素 | 仮想マシンの搭載可能数 | 販売価格(税別) |
---|---|---|---|
HP VirtualSystem VS1 | HP ProLiant DL380 G7サーバー HP P4500 SANストレージ HP Networking A5800-24G、HP Networking A5820-24XG-SFP |
~400 | 2600万円 |
HP VirtualSystem VS2 | HP ProLiant BL460c G7サーバー HP P4800 SANストレージ HP Networking A5800-24G、HP Networking A5820-24XG-SFP |
~1200 | 5900万円 |
HP VirtualSystem VS3 | HP ProLiant BL460c G7サーバー HP 3PAR Storage System F400 HP Networking A5800-24G、HP Networking A5820-24XG-SFP |
~6000 | 1億3700万円 |
日本HPではHP VirtualSystemを次世代ITインフラのコンセプト「HP Converged Infrastructure」を実現する3製品群の1つに位置付けている。同社はHP VirtualSystem以外にクラウド基盤向け「HP CloudSystem」、特定アプリケーション向け「HP AppSystem」の2製品を既に発表している。
同社のエンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 インダストリースタンダードサーバー製品本部 本部長、橘 一徳氏は「2009年を境に仮想マシンのサーバ数が物理サーバの出荷台数を逆転した」というIDCの調査結果を踏まえ、「仮想化“提案時代”から仮想化“前提”時代にシフトしている」と説明。その上で、HP VirtualSystemについて「仮想環境をより迅速に効率的に構築・運用できる製品」と紹介した。また、今後のHP VirtualSystem製品群の展開について、「Microsoft Hyper-V」対応アプライアンスの投入や仮想デスクトップまでを含めた包括的な仮想環境の提供を目指すとしている。
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