ある調査によると「米国の内科医の75%がiPhoneやiPadなどのApple製品を所有している」という。ユーザー数の増加とともに懸念されるセキュリティ対策のため、多くの病院でモバイル端末管理製品への関心が高まっている。
米AppleのiPhoneとiPadは医療機関でも利用が拡大しており、ユーザー数の増加とともに、ITマネジャーはApple製モバイル端末の管理という厄介な問題に直面しつつある(関連記事:Appleの企業向けサポートに不満を募らせるIT担当者)。
ミズーリ州セントジョセフに本拠を置く総合医療サービスシステムのHeartland Healthは、ほとんどの部署をiPhoneで標準化した。看護師は、米Voalteの医療通信ソフトウェアを装備し、SIMカードを装着せずにプロバイダーのWi-Fiネットワークのみで機能する専用iPhoneを利用する。医師にはそうした変更を加えていないiPhoneを配布している(関連記事:iPad/iPod touchによる電子カルテ操作を低コストで実現 〜北海道社会保険病院)。
既に各部門で利用されているモバイル端末は500台ほどになり、数が増えるにつれて管理が難しくなってきた。
「端末の数が増えるとともに、それらのプロビジョニングやセキュリティ管理が最も難しい問題であることが分かった」と語るのは、Heartland Healthのクライアントサポートチームリーダー、ケビン・キャグ氏だ。
同氏によると、この医療機関ではこれまで端末管理にiPhoneのネイティブアプリを使っていたという。しかし最近、Voaltのモバイル端末管理ソフトウェア「Voalt Connect」の導入を決定した。同製品は、AirWatchのモバイル端末管理技術をベースとしている。
「われわれは、より堅牢なツールセットを必要とする段階に至った」とキャグ氏は説明する。
他の医療機関でも、同じような状況を迎えたところは多い。端末利用が拡大するとともに、その管理および安全性に対するニーズは高まる。病院で利用されているモバイル端末の多くは、Appleの製品だ。Apple端末はどの医療機関でも共通に見られ、病院が貸与することもあれば、医師が持ち込む場合もある。米調査会社のManhattan Researchが2011年発表した報告書によると「米国の内科医の75%がiPhoneやiPad、あるいはiPodなど、Apple製品を所有している」という。
そのため多くの病院で、Appleやその他のブランドのモバイル端末を管理する製品への関心が高まっている。
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