Windows Server 2012のHyper-V、アップグレード計画の考慮点アップデートは綿密に計画を

Windows Server 2012の発売に伴い、Hyper-Vのアップグレードを計画するユーザーは多いことだろう。だが、ハイパーバイザーのアップグレードには多くの考慮点が存在する。

2012年12月18日 08時00分 公開
[Brien Posey,TechTarget]

 ハイパーバイザーを簡単にアップグレードできることはめったにない。アップグレードの計画プロセスで多くのことを行う必要がある。本稿では、Windows Server 2012が最近一般発売されたことから、Hyper-Vのアップグレードを計画する際の重要な考慮点を紹介する。

Hyper-Vのアップグレードに関連するライセンシングの変更点

 Hyper-Vをアップグレードする前にまず考慮しなければならないことの1つは、米Microsoftの新しいライセンシングモデルだ。MicrosoftはWindows ServerのEnterprise Editionを廃止し、Standard EditionとDatacenter Editionのみを提供するようになった。Standard Editionのライセンスでは、仮想マシン(VM)を2個しか実行できない(1台のホストサーバ上で複数のStandard Editionライセンスを組み合わせることは可能)。

 Windows Server 2008 R2 Enterprise Editionから、Windows Server 2012 Standard Editionにはアップグレードできないことにも注意が必要だ。現在、Windows Server 2008 R2 Enterprise Editionを運用している場合は、Windows Server 2012 Datacenter Editionにアップグレードする以外に選択肢はない。

 大抵の場合、アップグレードや移行を実行するには、綿密な計画を用意する必要がある。仮想化ホストではVMの実運用が行われているだろうし、そうであれば、アップグレードに伴うダウンタイムを最小限にとどめなければならないからだ。

 一般的に、企業はスタンドアロンの仮想化ホストを運用すべきではないといわれている。ホストサーバが停止すると、VMもダウンしてしまうからだ。しかし、予算の制約から、小規模企業では多くの場合、クラスタ化されていないホストが一般に使われている。

 現在、Windows Server 2008 R2が動作するスタンドアロンのHyper-Vサーバを持っている場合、インプレースアップグレードを行うことができる。私の経験では、Hyper-Vのこのアップグレードは大抵スムーズであり、1時間もかからずに完了する。それでも、留意すべきことが幾つかある。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news191.jpg

Omnicomが Interpublic Groupを買収 世界最大級の広告会社が誕生へ
OmnicomがInterpublic Group(IPG)を買収する。これにより、世界最大の広告会社が誕生し...

news110.jpg

インテントデータ×キーエンス出身者のノウハウで実現 ABMを先に進める最先端の営業手法とは?
ユーソナーとGrand Centralは提携し、営業売り上げ拡大のためのBPOパッケージを提供開始...

news061.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2024年12月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...