DPC制度によって1日当たりの診療点数が定額になったことで、病院の原価管理への意識が変化した。メディカル・データ・ビジョンの「Medical Code」は、詳細な原価管理機能で病院の経営状態の可視化や課題抽出、改善策の立案/実施を支援する。
2003年に設立されたメディカル・データ・ビジョン(以下、MDV)は病院、製薬会社、健康保険組合の3分野におけるシステムの開発と販売、医療/健康情報活用サービスを展開している。中でも、設立当初から病院の経営改善と医療の質向上を支援する事業に注力してきた。同社は2003年12月、最初の病院向け経営支援システムとして「Marking Vision」をリリース。現在は、DPC(診断群分類別包括評価)分析システム「EVE」、病院経営分析システム「Medical Code」が主要製品である。
EVEは、DPC請求と出来高請求との差額分析を中心に、各種経営指標の分析や他院比較が可能なベンチマーク機能を搭載したシステム。DPC導入病院、または導入予定病院が対象となる。一方、Medical CodeはDPCデータや電子レセプトデータなどを活用した経営分析やベンチマーク比較で経営改善を支援する点が特徴だ。
同社の専務取締役 浅見修二氏は「当社の2製品は対象範囲こそ異なるが、最終的には病院の医療の質の向上と経営改善に具体的に寄与するシステムを目指し開発している」と語る。しかし、Marking Visionをリリースした当時は「病院や医事会計システムによってコード体系が異なるなど、比較分析にも有用なデータはほとんどなかった」と振り返る。その流れが大きく変わった要因が「DPC制度の普及」だという。
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