多くのユーザーがファイル認証と可視性の必要性を認識するようになるにつれ、企業ITにおいてファイルレベルのセキュリティの重要度が増している。クラウドストレージとサービスを利用する企業と業務が増加し続けることで、新規ユーザーがクラウドセキュリティに関して自然と懸念を持つようになっているからだ。
「新技術について検討をするとき、セキュリティは常に制限要因の1つだ。それだけに、データ保護機能を組み込んだ製品は、ビジネス目的でクラウドを採用することに依然として乗り気でない人々を安心させるのに役立つだろう」(グロフィールド氏)
米ITコンサルタント会社SIGMAnetでビジネス開発および戦略的構想の副社長を務めるステファン・モンテロス氏は、Microsoftにとって、モバイルデータ保護を専門とする企業の買収は同社が提供するクラウド関連サービスにセキュリティ機能を加える最も早い方法だと語る。
「セキュリティ市場には、多数の異なる種類の製品がある」とモンテロス氏は続ける。「控えめに言っても、50〜60のセキュリティ製品を見つけることができる。しかし、1製品で全ての種類の脅威から保護できるような製品は存在しない」(モンテロス氏)
シャドーITを引き起こすもう1つの問題は、BYOD(私用端末の業務利用)だ。企業の文書やデータを私有デバイスに保存しているユーザーは、IT部門が管理していない場所に機密情報を保存したり送信したりする可能性がある。ファイルレベルのモバイルデータ保護は、このようなリスクも軽減できる、と米ITコンサルタント会社で、Microsoftの提携企業でもあるCumulus GlobalでCEOを務めるアレン・ファルコン氏は説明する。「増え続けるBYODにより、ファイルレベルのモバイルデータ保護を担う製品は必要性を増しており、より安全なセキュリティを企業に提供することになるだろう」(ファルコン氏)
Microsoftは、Secure Islandの買収に先立ち、同じイスラエルのクラウドセキュリティ企業Adallomを買収している。このように、過去数カ月に渡りモバイルデータとクラウドのセキュリティポートフォリオを積極的に拡大し続けている。
なお、Microsoftは、Secure Islandの買収条件は公表しておらず、その契約は規制当局による承認を必要としている。
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