この連載は「いきなりIT部門に転属したら用語が全然分からん!」という担当者を救済するネットワーク入門企画だ。まずは、現在のネットワーク環境ではこれを知らないと何も始まらない「SDN」からいってみよう。
この企画の担当編集N氏と私(大原雄介)は共に五十路のおじさんでその付き合いは20年になろうかという。そのN氏が、某自作PC媒体で“仕事をしているんだか遊んでいるんだか分からない”20年間を経てTechTargetジャパンに異動したら「エンタープライズ系技術用語は略語が多くてなかなか手ごわい。これを整理して“分かりやすく”解説してはどうだろう」と依頼が来た。そういうわけで、TechTargeジャパン読者には「もうそんなの知っている」話が続くこの連載だが、あらためて復習していただければと思う。
連載最初のキーワードは、今やこれを知らないと何も始まらないという「SDN」(Software Defined Networking)だ。SDNの解説は、TechTargetジャパンに掲載している土居昭夫氏の記事「1回で分かる:『SDN』の基本、主要ベンダーの動向をマップで押さえよう」が分かりやすくまとまっている。この連載は、この記事でも「何が書いてあるのか分からない」というIT担当者が対象だ。
SDNを知るには、SDNが登場する前の“ネットワーク地獄絵図”を知る必要がある。そのために、イーサネットを企業内で利用するようになった30年ほど前から振り返ってみよう。ネットワークの普及で大きなきっかけとなった1つに、1990年の「10BASE-T標準化」がある。あっという間に価格が下がったおかげで広く企業に普及するようになった。その後100BASE-TXや1000BASE-Tにどんどん切り替わっていったのもご存じかと思う。
そのイーサネットで接続する機器が増えていった結果、管理上の困難が発生する。例えば、ある会社には部門A〜Cがあって、それぞれ専用のサーバを設置しているとする。管理側は、各部門に設置したクライアントPCは、自部門のサーバだけにアクセスを許したい。これを一番シンプルに行うのは図1の方式だ。
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