ファイルレベルの暗号化も可能でBYODにもメリット
ビジネスで使いやすくなった「Android 7.0 Nougat」、いまだに残る課題は?
Googleの最新モバイルOS「Android 7.0 Nougat」には、ファイルレベルの暗号化など、新しいセキュリティ機能が搭載されている。一部の「Nexus」シリーズは順次アップデートされる。
Googleの最新モバイルOS「Android 7.0 Nougat(ヌガー)」に搭載された新しいセキュリティ機能により、ビジネスにおいてAndroidの魅力は増している。
Nougatには、業務コンテンツのセキュリティを強化するファイルレベルの暗号化機能が搭載されている。現時点でアップデートによってこの恩恵にあずかれるデバイスはGoogleの「Nexus」シリーズ(Nexus 6、Nexus 5X、Nexus 6P、Nexus 9、Nexus Player、Pixel C、Android One)。Googleは同社の「Chrome OS」からヒントを得て、Androidに「シームレスな更新」機能も追加している。その目的は、ユーザーがもっと頻繁にOSをアップデートできるようにすることだ。
セキュリティが強化されたNougat
Nougatに見られるこれらのセキュリティ強化は、Googleがビジネスの分野で成功を収めるために必要な対応を継続することの表れと理解できる。Androidデバイスの企業利用をサポートするCarlisle Construction Materialsのソフトウェアアナリスト、ジェフ・ジャノービック氏は「最新バージョンのAndroidでは大幅な機能改善がなされている。アプリレベルまたはファイルレベルの暗号化機能は、モバイルワーカーのセキュリティを確保する上で素晴らしい進歩だ。Googleは企業にとって重要なものに注力しながら、優れた操作性も実現している」と語る。
Nougatの新しい暗号化機能は、デバイス全体を暗号化するのではなくアプリレベルまたはファイルレベルでコンテンツを保護する。つまり、IT部門はエンタープライズモバイル管理(EMM)ソフトウェアを使用して、企業のデータに対してファイルレベルの暗号化使用を強制できる。
「これはBYOD環境にとって魅力的である。仕事のファイルに対しては暗号化を有効にして、個人のファイルには手を出さずにおけるからだ」とモバイル分析会社J.Gold Associatesの創設者兼社長を務めるジャック・ゴールド氏は話す。
Nougatではサンドボックス化のアプローチを使用してアプリを分離している。これにより、ユーザーが許可を与えない限り、他のアプリの写真や連絡先などのデータにアクセスはできない。ユーザーの連絡先やGPSの位置情報にアクセスする必要がある場合、許可を求めるメッセージがアプリで表示されるかもしれない。
「セキュリティと管理性の向上は、全てビジネスユーザーのプラスに働く」とゴールド氏は期待を寄せる、
Nougatで搭載されたシームレスな更新機能は、ある深刻な問題に対処することを目標としている。Androidは市場に無数のバリエーションが出回っている。その理由の1つに、多くのユーザーが定期的にデバイスをアップデートしないことが挙げられる。
このような状況から、職場においては「Androidの断片化」というべき問題が発生し、IT部門は多くの異なるバージョンのAndroidを管理しなくてはならない状況に置かれている。
シームレスな更新はこの問題を改善できるかもしれない。この機能によって、アップデートの煩わしさが軽減するからだ。Nougatでは、アップデートのインストールはバックグラウンドで行われ、ユーザーは引き続きデバイスを使用することができる。この機能が導入されるまで、Androidのアップデートには約15分の時間が必要だった。また、アップデートが完了するまで、ユーザーはデバイスを操作できなかった。これがユーザーによるアップデートを妨げていた可能性は否めない。
ただし、Androidにはなかなか解消されない問題がある。それは、全てのデバイスのメーカーが同じタイミングで新しいバージョンのAndroidを受け取れないことだ。例えば、現時点でNougatを実行しているのは、Nexusシリーズに限られている。つまり、他のメーカーのAndroidデバイスを使用しているユーザーは、まだNougatにアップデートできない。このリリーススケジュールもOSの断片化を引き起こす一因となっている。
「Androidでは6カ月以上デバイスがアップデートされないことも珍しくない。最新の機能を手に入れることができないため、これは由々しき問題だ」とゴールド氏は指摘する。
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