増える利用シーン
「Apple Watch」だけではない 企業が注目すべきウェアラブル活用とは
企業におけるウェアラブルテクノロジーは大きな可能性を秘めている。健康状況を正確に追跡することが可能で、3Dグラフィックスも普及が進んでいる。ウェアラブルテクノロジーは企業を支配することになるのだろうか。
ウェアラブルテクノロジーには長所と短所の両方がある。だが、これからの未来はウェアラブルテクノロジーのものだという主張がなされている。
1999年に公開されたWarner Brosの映画「マトリックス」の中では、一般人が仮想現実に文字通り接続された。そして2017年現在、Oculusの「Oculus Rift」やGoogleの「Google Daydream View」など、スマートゴーグルを介して仮想現実にくぎ付けになっている人の姿は珍しくなくなっている。ウェアラブルテクノロジーの流行は企業でも拡大している。
ウェアラブルデバイスはさまざまな業種の企業に多くの可能性をもたらしている。ハンズフリー設計の手軽さにより、テクノロジーとユーザーの日常生活をシームレスに融合することが可能になっている。ウェアラブルテクノロジーの種類は増え続けている。そのため、IT部門では実装、法令、個人データの制限に関わる問題について最優先で検討しなければならない。
2017年の時点で利用できるウェアラブルテクノロジー
ウェアラブルデバイスはユーザーが身に付ける小型コンピュータのようなもので、時計やメガネなど一般的なアクセサリーの形を取るものが多い。ウェアラブルデバイスを使用すると、ユーザーはビジネスデータを簡単に保存したり、位置情報を追跡したり、個人データを監視したりすることもできる。両手がふさがることがないため、ユーザーはデバイスとの接続状態を維持しながらマルチタスクを行える。Appleの「Apple Watch」とFitbitの「Fitbit Flex」はBluetooth経由でモバイルデバイスに接続する。いずれもユーザーから好評を博している。
もう1つの主流になっているウェアラブルテクノロジートレンドは、ヘッドセットだ。Samsung Electronicsの「Samsung Gear VR」はその一例で、スマートフォンを使って仮想現実を作り出す。ユーザーは顔の向きを変えることで、3次元で表現されたグラフィックス空間内のさまざまな方向にある景色を見ることができる。ただし、ウェアラブルテクノロジートレンドを追い求めているのはゲーマーだけではない。企業もまた、こうしたヘッドセットを用いてシミュレーションを作成するようになっている。
企業にどのような影響があるのか
多くの企業がウェアラブルデバイスの導入を検討している。医療機関では患者からリモートで送られるデータを活用できる。また、ウェアラブルテクノロジーを通じて医者は同僚やデータと常時接続した状態になり、電話の煩わしさから解放される。工業分野や建設現場でも大きな可能性を見いだしている。倉庫作業員などのユーザーは、ウェアラブルデバイスを身に付けることで潜在的な危険に関する警告を即座に受け取ることができる。その間、両手と視線はデバイスから自由な状態が維持される。一部の政府機関はVRヘッドセットを使用して戦場に向かう兵士の鍛錬を行っている。それから、警察官はボディーカメラという形でもウェアラブルテクノロジーを採用する可能性がある。
長所と短所
ウェアラブルデバイスを使うとインターネットに接続した状態を手軽に保てるようになる。また、アクセス管理用に生体認証データを保存したり、段階的な指示やGPSによる案内を提供したりすることもできる。心拍モニターやGPSの専用システムのようなもっと大掛かりで複雑なテクノロジーと比べて、コストの削減にもつながる可能性もある。
ただし、ウェアラブルデバイスが広く導入されるには、適切に対処しなければならない障害が数多く存在している。最大の問題は他のエンタープライズシステムとの一体感の欠如だ。それに加えて、多くのウェアラブルデバイス対応のアプリケーションは企業で使えるほど高度なものではない。企業では自社でウェアラブルデバイス対応のアプリケーションを開発するか、サードパーティー企業を巻き込んでアプリケーションを開発する必要がある。
ウェアラブルデバイスのデータは企業のネットワークにアクセスできる。そのため、セキュリティに関する懸念もある。企業ではウェアラブルデバイスに特化したポリシーを策定して企業データの保護を促すことが不可欠だ。
ウェアラブルテクノロジーが向かう先
あらゆる分野の専門家がウェアラブルデバイスを利用するようになるには、ウェアラブルテクノロジーを通じてその業界に役立つアプリが開発されることが必須だ。ウェアラブルデバイスはスマートフォンやタブレットのようなモバイルデバイスを上回る可能性を秘めている。だが、そのためには、ウェアラブルデバイスはアプリによってデータ統合の効率化を図らなければならない。
今よりも高度なウェアラブルデバイスが実現する時期を正確に予測するのは難しい。耳用のウェアラブル、つまりワイヤレスコンピューティングイヤフォンや、脳波リーディングテクノロジーがいずれ登場するという報告がなされている。ウェアラブルテクノロジーのトレンドは個人所有のデバイスと企業データの相互接続を促進する方向に向かって前進している過程にある。
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