ラジフ・ミラニ氏(Nutanix、エンジニアリング部門、シニアバイスプレジデント) ハイパーコンバージドベンダーは、ストレージとコンピューティングだけでなく、ネットワークとセキュリティも含めた完全なインフラスタックに対処し始めるだろう。準備が整えば、IT部門は、さまざまなことを定義したポリシーを設定できるようになる。具体的には、各アプリケーションが通信するアプリケーション、アプリケーションの承認方法と認定方法、アプリケーション間の最適なネットワークパス、アプリケーションがクラウドで実行している他のインスタンスに接続する方法などだ。このレベルのアプリケーションを中心とした管理と制御を実現するには、統合された完全なインフラのスタックが必要になるだろう。
カラマノリス氏(VMware) 現在、サーバベースのストレージ、ハイパーコンバージドテクノロジー、コンバージドテクノロジーはニッチな市場だ。だが、2017年、これらのテクノロジーの普及は2つの要素によって加速するだろう。1つは、フラッシュストレージの急速なコストダウンだ。市場に参入したNVMe(NVM Express)デバイスは、サーバストレージアーキテクチャを考慮した設計になっている。これらのデバイスの処理速度を考えると、大幅な遅延をもたらす相互接続を経由するのではなく、CPUの近くにデータを置くのが非常に合理的だ。
もう1つは、「KabyLake」と呼ばれる新世代のIntelのCPUが導入されることだ。このCPUは2017年の中ごろから利用できる見込みで、企業のデータセンターでは大規模なサーバ更新が行われるだろう。このようなサーバ更新は、多くの企業にとって、データセンターのアーキテクチャを再考する機会になる。
マーク・ブレグマン氏(NetApp、CTO) ハイパーコンバージドインフラ(HCI)はデータセンターの未来ではない。2017年には、HCIはデータセンターにおける多少のニーズを満たすものの、誰もが信じる万能のソリューションではないことが明らかになるだろう。シンプルであることを売りにして現れたHCIは、実際にその簡潔さを提供している。だが、シンプルさと引き換えにコストも発生しているのが実情だ。多目的のデータセンターでHCIの構成要素を使用すると、不要なものに支払っていることを顧客は気が付きはじめている。顧客がストレージを集中的に使用するワークロードを抱えている場合には、使用していないコンピューティングの容量に対しても支払いが生じることになる。同様に、多くのコンピューティングの処理能力を必要とする顧客は、使用しない大量のストレージを抱えることになる。
2017年の末には、現在のHCIより優れ、シンプルさをもたらすものが登場するだろう。これは主にソフトウェアによって後押しされる。それから、特定のサービスに必要なコンピューティングとストレージの量を選べる柔軟性とモジュール方式によって、テクノロジーが進歩するにつれてコンピューティングとストレージを個別にアップグレードできるようになる。
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