MicrosoftはモバイルOSでApple、Googleとの競争に負けた。だがモバイル用とデスクトップ用のOSの融合を進めることで優位に立てる可能性がある。
長年にわたり、Microsoftはコンシューマー用および企業用ソフトウェアのリーダーであり続けてきた。クライアントOSの「Windows 10」やクラウドサービスの「Microsoft Azure」、オフィススイート「Office 365」などの売り上げは順調に伸びている。だがモバイル事業に関しては、かなり前から低迷が続いており、事業の失敗があらわになっている。
Microsoftのモバイル事業は、2014年のNokia買収以来、定常的に売り上げが減少してきた。この買収後、Microsoftは数十億ドルもの減損損失を計上し、何千人もの人員を削減した。
2017年7月、MicrosoftはWindows搭載モバイルデバイスで幅広く利用されている「Windows Phone 8.1」のサポートを終了した。後継の「Windows 10 Mobile」は、安定性とアプリケーションの互換性に関する問題が明らかになり、「期待外れのOSだ」という評価を下す人もいる。同社はWindows 10 MobileからWindows Phone 8.1へのダウングレード手段を提供せざるを得なかった。
Microsoftは、長年にわたって組織のニーズに応え、業務ソフトウェアを数多く提供してきた。一方Microsoftは開発者に対し、モバイルOS向けアプリケーションを充実させることができなかったことが主な理由となり、モバイルデバイスやモバイルOS市場でAppleやGoogleと競争する機会が失われて久しい。特にWindows 10 Mobileは、アプリケーションのエコシステムの面で常に後れを取っており、これまで精いっぱいその遅れを挽回しようとしてきた。
競合であるAppleとGoogleの両社は、各地域の市場に深く浸透し、確固たる基盤を確立している。Microsoftは一時、ヨーロッパ諸国で勢いを見せていたが、それもつかの間、衰えは止まらず、その市場占有率はわずかである。
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