近畿大学が導入した「バーチャルTA」とは? 多忙な教員やTAを楽にAIが学生の質問に答える

近畿大学は、JIECの問い合わせ返答サービス「manaBrain」を使ったバーチャルティーチングアシスタント(V-TA)を導入した。講師とTAの業務負担軽減や、時間を問わない受講生の疑問解決に効果が見られたという。

2019年05月16日 05時00分 公開
[大久保 心織TechTargetジャパン]

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 近畿大学は、講義を補佐するティーチングアシスタント(TA)の業務をチャットbotで自動化する「バーチャルティーチングアシスタント」(V-TA)を2018年9月に導入した。学生などの受講生からの質問に対して自動で回答する仕組みを設けることで、教員などの講師とTAの業務負担を削減した。受講生は講義で生じた疑問を講義時間外でもV-TAに問い合わせできるようになり、受講生の疑問やニーズを収集して今後の講義にフィードバックする仕組みを実現できたという。

「その場で解決」することの難しさと重要性

 近畿大学は、理工学部情報学科情報メディアコースの講義「情報メディアプロジェクトII」で、企業から講師を招き実習形式の授業を実施している。その中で2017年にシステムインテグレーター(SI)のJIECが講師を担当した講義において、同じ内容の質問が受講生から同時に挙がる場合が多かったという。その結果、講師やTAの回答が追い付かないことに加え、受講生の疑問をその場で解決できない問題が生じた。実習形式の講義において疑問の即時解決は、受講生の講義内容に対する理解度向上と、授業の円滑な進行のために重要といえる。これらの課題を受け、近畿大学はV-TAの導入に踏み切った。

質問の半数以上に自動で回答

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