コンシューマー用途が目立つ「VR」(仮想現実)技術を、ビジネスに生かそうとする動きがある。ベンダー各社の製品から、その動向を追う。
ゲームや映画といったコンシューマー向けコンテンツへの拡張現実(AR)/仮想現実(VR)技術の活用が進み、その視聴に必要なヘッドマウントディスプレイ(HMD)の選択肢が広がっている。一方ビジネスでのAR/VR技術の利用は伸び悩んでいる。調査会社IDC Japanの2018年度調査によると、AR/VR技術を活用した製品をビジネスに採用する意向を示した回答者は、2017年度の調査より下回り6.3%と6.8%だった。調査を担当したIDC Japanのシニアマーケットアナリスト菅原 啓氏は、製品の採用が伸び悩む要因の一つに「使い道をイメージしづらい」という課題を挙げる。
こうした状況を踏まえ、ベンダー各社は用途を明確にした企業向けAR/VR製品を充実させつつある。これらの製品は、ユーザー企業の業務効率化を支援したり、顧客のユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー経験価値)を向上させたりすることを目的としている。
AR/VR技術やHMDが、ビジネスでどう活用できるのか。2019年2月に開催された「第27回3D&バーチャルリアリティ展」、同年3月の「リテールテックJAPAN 2019」の展示製品を基に、そのヒントを探る。
菅原氏によると現在、AR/VR技術の主要なビジネス用途の一つが従業員研修だ。映像で実際の状況が疑似体験できるため、ユーザー企業はビジネスの現場に従業員や講師を派遣することなく、実際の現場に近い体験を伴った従業員研修を実現できる。同様の仕組みを採用活動に利用する動きもある。
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