「AWS」「Azure」「Google Cloud Platform」で相次いでサービス障害が発生した。このことは、ユーザー企業がクラウドの障害について「いつか起こり得る問題」だと認識しなければならないことを示唆している。
「Amazon Web Services」(AWS)や「Microsoft Azure」「Google Cloud Platform」(GCP)の3大クラウドサービス群で、2019年11月にサービスの低下や停止が相次いだ。何が起こったのか。
AWSの各サービスの稼働状況を示すステータスページ「AWS Service Health Dashboard」によると、AWSのフランクフルトのリージョン(データセンターの設置地域)において2019年11月11日(現地時間、以下同じ)に障害が発生した。障害が発生したサービスは仮想マシン(VM)サービス「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)とリレーショナルデータベースサービス「Amazon Relational Database Service」(Amazon RDS)、AWSリソースの自動構築サービス「AWS CloudFormation」、AWSリソースの自動スケーリングツール「AWS Auto Scaling」で、同月14日までに全て解消された。
チーム開発支援サービス「Azure DevOps」のステータスページ「Availability degradation」によると、Azure DevOpsのタスク管理サービス「Azure Boards」とリポジトリサービス「Azure Repos」、コード実行サービス「Azure Pipelines」、テスト実行サービス「Azure Test Plans」も、2019年11月11日早朝に障害が数時間発生した。
GCPのステータスページ「Google Cloud Status Dashboard」によると、2019年11月11日に米国の幾つかのリージョンでAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)の一部に障害が起き、別のAPIが全世界で問題に見舞われた。問題が発生したAPIは、仮想マシンサービスの「Compute Engine」とストレージサービスの「Cloud Storage」、クラウドDWH(データウェアハウス)サービスの「BigQuery」の他、複数のサービスのAPIだ。これらの問題は同日遅くに解決された。
コンテナオーケストレーションソフトウェア「Kubernetes」のマネージドサービス「Google Kubernetes Engine」(GKE)も2019年11月上旬に不調を来した。最近アップグレードされた一部のコンテナクラスタのノード(サーバ)で「カーネルパニック」が多発するようになった。カーネルパニックはOSがエラーから簡単に回復できない状態を指し、「Windows」ユーザーの間では「死のブルースクリーン」などの通称で呼ばれることもある。このGKEの問題は2019年11月4日に発生し、一連の修正措置を経て、同月11日に提供開始されたGKEの新リリースによって解決された。
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