コンテンツ制作におけるAI活用【後編】
AmazonやFacebookなどに学ぶ「売れないコンテンツ」を生まないAI活用法
コンテンツ制作にAI(人工知能)がもたらす効果は幅広い。音声コンテンツの制作や多言語翻訳まで、AI技術の用途と効果をまとめた。
Amazon.comやApple、Google、Microsoftなど音声アシスタントを提供する主要な企業は、コンピュータが構造化データを自然言語に変換できるようにする技術「自然言語生成」(NLG)を利用したサービスを導入している。メッセージの作成に時間を費やすことなく、オリジナルのコンテンツをエンドユーザーに配信できるようにするためだ。企業はAI(人工知能)技術を応用したNLGエンジンにより、音声アシスタントに専門知識と業界固有の知識を加えることができる。
AI技術がコンテンツ制作に及ぼす影響はこれだけではない。
使われるコンテンツをAIで生み出す
従来のコンテンツ制作プロセスは時間がかかり、公開する前に人が編集してチェックする必要があった。コンピュータは人よりもはるかに高速に作業できるため、AI技術を活用したシステムを使えば、比較的短時間で数千個ものコンテンツを制作できる。
ただしコンテンツ制作プロセスから人を完全に排除できるわけではない。AIエンジンが生成したコンテンツを直接視聴者に公開するのではなく、人が内容のチェックとフィルタリングをした上で、さらに編集をかける必要があるからだ。
読者がコンテンツをどのように利用しているかを把握するためには、コンテンツの監視と測定が重要だ。企業はAI技術を組み込んだ監視ツールを使い、さまざまな異なるメトリック(測定基準)を追跡することで、効果的で魅力的なコンテンツの作成につなげることができる。
「Facebook」「Twitter」「Instagram」「Pinterest」などの主要SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)各社は、エンドユーザーを引き留めるために、エンドユーザーにとって魅力あるコンテンツを提供する必要がある。そのためにはAI技術を採用して、各エンドユーザーにパーソナライズされたコンテンツを表示するすることが一般的だ。エンドユーザーを継続的に監視することで、主要SNS各社は機械学習モデルを改善し、広告主にリアルタイムのフィードバックを提供し、メッセージを調整してパフォーマンスを改善する。
AI技術は、コンテンツを異なる言語に翻訳する点においても進化している。これは、コンテンツを再利用したくても多言語に長(た)けたライターがいない多国籍企業にとって、特に重要だ。AI技術でコンテンツを正確に翻訳できれば、時間や人的リソース、コストを節約できる。オリジナルコンテンツの作成者が人であっても、AI技術を搭載したシステムが翻訳作業を担い、それを複数言語のコンテンツとして複製できる。これにより、コンテンツ開発企業はリーチを拡大できる。
有意義なコンテンツと価値を顧客に提供することは、競争優位性の獲得につながる。コンテンツ制作はここ数年、コンピュータを使用することで大きな進歩があった。この傾向は当分続くだろう。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[NTTインテグレーション株式会社] 取引先のセキュリティをどう管理する? 「SCS評価制度」対応の勘所を解説 -
製品資料
[NTTインテグレーション株式会社] SCS評価制度「★4」取得のカギ 最大の壁を突破する方法とは? -
製品資料
[NTTインテグレーション株式会社] 2026年度末から運用開始 「SCS評価制度」に備えて製造業がやるべきことは? -
事例
[ネットワンパートナーズ株式会社, アイビーシー株式会社] ハイブリッド環境の一元管理と快適な無線LAN環境、三井ホームはどう実現した? -
市場調査・トレンド
[TD SYNNEX株式会社] 調査で学ぶセキュリティ運用の実態 人を増やさず品質を維持する方法とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
3
「ノートPC派」は損をしている? Dellと考える“自作PC”のメリット
-
4
「業務改善とツール活用」に関するアンケート
-
5
「GitHub Copilot」3000人に配布も基本機能しか使われない 保険大手が得た教訓
-
6
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
LINEヤフーはなぜ「社内の管理者」すら信用しないインフラを作ったのか
-
9
業務用プリンターの老舗が挑むAI活用に向けた開発基盤変革を伴走支援
-
10
IBM iのブラックボックス化を打破 資産継承と進化を実現する「IBM Bob」の実力
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
2
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
5分で分かる Microsoft 365のデータ損失に備えるためのバックアップの仕組み
-
9
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー