VPNを介したリモート印刷が正常に機能しないことがある。この場合、トラブルシューティングのためにどのような点を確認すればいいのだろうか。最初に確認すべき2つのポイントを紹介する。
テレワーク時に、遠隔にあるプリンタ(リモートプリンタ)で印刷をする「リモート印刷」の利用が広がっている。これに伴い、トラブルシューティングの難しい問題が発生することがある。
リモート印刷の操作は難しくないが、その仕組みには複雑な問題が関係している。VPN(仮想プライベートネットワーク)を介してリモートプリンタに接続しようとする場合は、特に問題を引き起こしやすい。
以下ではIT管理者のために、VPN経由のリモート印刷で問題を抱えたエンドユーザーをサポートするのに役立つ、6つのトラブルシューティング手順を紹介する。前編はまず下記2つの方法を紹介する。
エンドユーザーがリモート印刷をうまくできずに困っている場合、IT管理者がまずやるべきことは問題の範囲を絞り込むことだ。この際、試すべきことが2つある。
まず問題のプリンタと同じ社内ネットワークにあるクライアント端末から印刷を試す。これによってプリンタ自体が稼働していて、ネットワーク印刷が機能しているかどうかを確認できる。VPNに問題があると初めから決めつけるのは禁物だ。問題が社内ネットワークに起因していて、VPNとは無関係であることも当然あり得る。
VPNを利用しないクライアント端末から印刷できることを確認したら、次にすべきことはVPNに接続している別のエンドユーザーに印刷を試してもらうことだ。これにより、問題がVPNに関連しているのか、たまたまVPN経由で接続している特定のエンドユーザーの利用に問題があるのかを判断できる。
問題がVPN経由でリモート印刷しようとしている特定のエンドユーザーにだけ起こっていると判断できたら、次のステップはVPNに関連する他の問題も起こっているのかどうかを調べることだ。これにより、問題がVPN経由のリモート印刷にのみ影響するものなのかどうかが分かる。
簡単な方法は、問題のエンドユーザーに、VPN経由で社内ネットワークにあるプリンタとは無関係なリソースへのアクセスを試してもらうことだ。例えばファイルサーバにあるファイルへのアクセスを試してもらうとよい。エンドユーザーがそうしたリソースに問題なくアクセスできれば、社内ネットワークにアクセスするための認証には成功しており、VPNによるリモートアクセスには問題がないことを確認できる。
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