企業は「ハイパースケールクラウド」の知識を取り入れれば、ストレージの設計や運用を最適化できる。何を学べばいいのか。
大規模データセンターで稼働する広範なクラウドサービス群「ハイパースケールクラウド」は、最先端の運用ノウハウを取り入れている。ハイパースケールクラウドの代表格として、「Amazon Web Services」(AWS)や「Google Cloud Platform」(GCP)などがある。ユーザー企業はシステムの信頼性や拡張性に関してハイパースケールクラウドほどのレベルは必要としないものの、ハイパースケールクラウドからは設計や管理についてさまざまなことを学べる。
まずハイパースケールクラウドの事業者とユーザー企業の共通点を見ておこう。ユーザー企業はハイパースケールクラウドの事業者を「雲の上の存在」と感じることもあるだろう。だが実は両者の悩みはよく似ている。
ハイパースケールクラウドの事業者もユーザー企業も、データの爆発的な増加への対処に苦労している。システムの構築や運用に回す予算には両者ともシビアだ。ハイパースケールクラウドの事業者は桁違いの予算を持っている分、システムも大規模化している。そのため効率的に投資する必要があることはユーザー企業と変わらない。
システムにかかるコストは構築で終わらない。運用コストをいかに抑えるかが、システムのコストを最小化するための鍵を握る。ハイパースケールクラウドの事業者は自社のシステム運用に専用のソフトウェアを使い、システム監視といったタスクを自動化している。ユーザー企業も自動化ソフトウェアを活用すれば、システム運用にかかるコストを減らせる。ハイパースケールクラウドの事業者は、この他にもユーザー企業が“まねしたい”システム運用の知識を豊富に持っている。例えば以下の3点がある。
動物の飼育に例えてみると、ユーザー企業はシステム運用に関して「一匹や二匹のペットを飼う」のではなく、「何百頭もいる家畜の群れを管理する」という意識を持って行動すべきだ。家畜の管理にはできる限りの作業の「自動化」が欠かせない。システムも自動化ソフトウェアを活用することで運用効率が向上やコスト削減につながる。
第2回は、ハイパースケールクラウドの事業者からユーザー企業が「ストレージ」について学べることを考える。
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