「クラウドストレージ」を導入する際、大規模かつ汎用的な「ハイパースケールクラウド」と、小規模で特定の用途に適した「ニッチクラウド」のどちらを選択すべきか。選定のポイントを説明する。
クラウドサービスは大きく2つのカテゴリーに分類できる。特定の目的に役立つ小規模な「ニッチクラウド」と、幅広い用途を対象とした大規模な「ハイパースケールクラウド」だ。Amazon Web Services(AWS)の同名サービスやMicrosoftの「Microsoft Azure」、Googleの「Google Cloud Platform」(GCP)などのハイパースケールクラウドは、価格設定と可用性でニッチクラウドより優れる傾向がある。ニッチクラウドは通常、より多くの機能とカスタマイズ性を提供する。
前編の「『ニッチクラウド』と『ハイパースケールクラウド』の4つの違いとは?」に続く本稿は、クラウドストレージで見た、ニッチクラウドとハイパースケールクラウドのそれぞれの長所と短所を説明する。
クラウド市場には多数のデータストレージサービスがある。企業は、AWSの「Amazon S3」やAzureの「Azure Storage」、GCPの「Google Cloud Storage」などのハイパースケールクラウドベンダーのサービスだけでなく、バックアップに特化したBackblazeやオブジェクトストレージサービスを提供するWasabi Technologiesなどのニッチクラウドベンダーのサービスも選択できる。クラウドストレージを選定する際には、次の3つのポイントを検討するとよい。
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