デバイスメーカーのHuaweiは、複数のOSを自社開発している。Huaweiが目指している未来とは何か。
Huaweiはソフトウェアも自社開発している。「Android」ベースのOS「EMUI」(旧称Emotion UI)は恐らくユーザーに最もよく知られているソフトウェア製品だ。
他にも自社開発のOSとして「HarmonyOS」と「MagucUI」があり、さらに「openEuler」の最新版を2021年10月にリリースした。openEulerは2019年に発表されたオープンソースOSで、アップデートが続けられている。
openEulerはサーバ、クラウド、エッジIoT機器などで動作し、Huawei製の通信基地局、ルーター、産業用制御装置にも搭載される。
Huaweiの輪番会長(訳注)エリック・シュー氏は、HarmonyOSとopenEulerの2つのOSについて次のように説明している。
訳注:Huawei独自の制度で、少人数の経営者が交代(輪番)で会長を務める。CEOも輪番制を採用しており、同社はそれぞれ「輪番会長」「輪番CEO」と呼称している。
HarmonyOSはスマート端末やIoTの広範なユースケースを視野に入れている。openEulerはサーバやクラウドインフラの用途でチャンスが多いとみている。
両OSが「Windows」「iOS」「UNIX」、Androidと何らかの形で競合する可能性はある。だが明言するのは難しい。
Huaweiの長期ミッションは、ビジネスの基盤を最終的には(ハードウェアから)ソフトウェア寄りに変換することだ。それが「痛みを伴うが素晴らしいニュース」とシュー氏が評した変革だ。
ソフトウェアへの転換はクラウドにも及ぶ。
前輪番会長のグオ・ピン氏がイベント「HUAWEI CONNECT 2017」の基調講演でクラウドの全体像を示したことは有名だ。クラウドは今後大手5社に絞られ、Amazon Web Services、Microsoft、Googleのトップ3に加えてまだ決まっていない一社(恐らくIBM)とHuaweiが残る2枠を埋めるという見解だ。
Huaweiは「HUAWEI CONNECT 2021」を利用してAIやクラウドの取り組みについても報告している。「HUAWEI CLOUD」は現在、約230万人の開発者と6000社のパートナーをホストしているという。
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