「キャッシュメモリ」は「メインメモリ」に対して小規模ながら、快適なアプリケーションの利用に大きく貢献している。キャッシュメモリの仕組みや役割に光を当てよう。
データを記憶する要素として、コンピューティングを支える「メインメモリ」と「キャッシュメモリ」。メインメモリを取り上げた前編「いまさら聞けない『メインメモリ』の基礎 どのような仕組みか? 何に役立つ?」に続き、中編となる本稿はキャッシュメモリを解説する。
キャッシュメモリとは、頻繁にアクセスするデータを一時的に保持するメモリを指す。キャッシュメモリはCPU(中央処理装置)内部またはCPUを含めたチップセットにある。実行中のプログラムが頻繁にアクセスするデータを保持するのが、キャッシュメモリの主な役目だ。
CPUの近くにあるキャッシュメモリは、少量ながら高速アクセス可能なメモリとして、滞りのないデータアクセスを可能にする。キャッシュメモリには主にL1キャッシュ(1次キャッシュ)、L2キャッシュ(2次キャッシュ)、L3キャッシュ(3次キャッシュ)の3種類がある。この3つは全て、データへのアクセスの遅延を減らすとともに、入出力を高速化する。アプリケーションの実行には基本、入出力操作が必要なため、キャッシュメモリがあればアプリケーションの処理や応答の速度は向上しやすくなる。
L1キャッシュはCPU内部に組み込まれ、CPUのデータアクセスを高速化する。L2キャッシュはCPU内部に組み込まれることもあるが、大半の場合、L3キャッシュと同様に、CPU隣接のチップに設けられる。CPU隣接チップにあるキャッシュメモリはCPUへの直接経路を持つことで、CPUとの距離に伴う遅延を抑えることができる。
後編は、メインメモリとキャッシュメモリを比較する。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
HDDの容量が30TB超になると同時に、ストレージ技術はさまざまな進化を続けている。そうした中でもインタフェースに「SATA」(Serial ATA)を採用したHDDが変わらずに使われ続けている。なぜなのか。
カラオケ業界が直面するデータ増に対応すべく多くのストレージを試し続けた結果、4社27台の製品のメンテナンスに悩まされていたエクシング。この問題を解消すべく、同社は大容量かつコスト削減効果に優れた、新たなストレージを導入した。
メインフレームにおけるデータソート処理は、システム効率に大きく影響する。そこで、z/OSシステムおよびIBM Zメインフレーム上で稼働する、高パフォーマンスのソート/コピー/結合ソリューションを紹介する。
ECと通販システムを統合したパッケージの開発と導入を事業の柱とするエルテックスでは、事業の成長に伴いデータの容量を拡大する必要に迫られていた。そこでストレージを刷新してコスト削減や可用性の向上などさまざまな成果を得たという。
長年にわたり強力かつ安全な基盤であり続けてきたメインフレームシステム。しかし今では、クラウド戦略におけるボトルネックとなりつつある。ボトルネックの解消に向け、メインフレームを段階的にモダナイズするアプローチを解説する。
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。