「ストレージ仮想化」製品選定に失敗しない選び方のポイントとは?「ストレージ仮想化」の種類と選び方【後編】

ストレージ仮想化製品を導入するときは、仮想ストレージの種類や手法、管理方法を基に検討することが必要だ。ストレージ仮想化製品の選び方のポイントを説明する。

2022年02月18日 05時00分 公開
[Jessica LulkaTechTarget]

 「ストレージ仮想化」には複数の種類があり、製品によって採用している仕組みが異なる。さまざまな製品の中から自社に最適なストレージ仮想化製品を選ぶには、どのような点に注目すればよいのか。前編「ストレージ仮想化の『ファイルレベル』『ブロックレベル』の違いとは?」と中編「ストレージ仮想化の『ホストベース』『アレイベース』『OSベース』『ファイルシステムベース』『ネットワークベース』の違いとは?」に続く本稿は、ストレージ仮想化製品を選ぶ際のポイントを説明する。

ストレージ仮想化製品を選ぶときの“失敗しない”ポイント

 企業がストレージ仮想化製品を効果的に検討するときに、把握すべき要素が幾つかある。まずストレージに対する事業部門のニーズを理解する。事業部門のニーズを理解すると、必要以上に高いデータ読み書き速度やストレージ容量の実現にコストを掛けることを防ぐことができる。ストレージ仮想化を求める理由として、仮想マシン(VM)の起動時間短縮やストレージコスト削減、サービス停止対策、データの重複排除による容量削減などが挙げられる。

 ストレージ仮想化技術はインフラを複雑にする。そのためIT部門が購入と実装に踏み切る前に、技術を理解して問題が起きた場合に解決できるようにすることも重要だ。

 導入を検討するストレージ仮想化製品は、既存の自社インフラを踏まえて評価する。既存のストレージアレイやサーバ仮想化製品と、導入するストレージ仮想化製品の間で正常に連携できないとインフラはさらに複雑になり、無駄なコストが生じる可能性がある。

 ストレージ仮想化製品とストレージアレイが、自社のストレージネットワークの要件に適合していることを確認する。中小企業であればiSCSI(Internet Small Computer Systems Interface)接続のストレージアレイで問題ない場合があるが、大企業ではファイバーチャネル接続のストレージアレイを検討することをお勧めする。

 効率的に仮想ストレージを管理するために、必要な作業や報告のワークフローを整えることも必要だ。仮想化していないストレージのワークフローが仮想ストレージでも適切に機能するとは限らず、同じ工程で管理できないこともある。

 長期的な視点で考えることも重要だ。ストレージ仮想化製品を導入したら、長期的な運用の点で初期コストが妥当かどうか、ストレージ仮想化製品の長期運用コストを工面できるかどうかも把握しておきたい。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

髫エ�ス�ス�ー鬨セ�ケ�つ€驛「譎擾スク蜴・�。驛「�ァ�ス�、驛「譎冗樟�ス�ス驛「譎「�ス�シ驛「譏懶スサ�」�ス�ス

製品資料 SB C&S株式会社

仮想化環境のモダナイゼーションを加速させる、新しい運用管理方法とは?

さまざまなメリットをもたらす仮想化環境だが、2023年にVMwareが買収されたことで、ユーザー企業は難しい判断を強いられている。そこで、コストメリットも大きい、仮想化環境のモダナイゼーションの方法について解説する。

事例 INFINIDAT JAPAN合同会社

データ利活用基盤を強化:NTTコミュニケーションズのストレージ導入事例

データ分析・利活用のニーズが高まる中、アクションのベースとなるデータも膨大な容量となり、今後も増え続けていく見通しだ。そうなると、各企業はデータ利活用基盤として、信頼性や拡張性の高いストレージを求めるようになるだろう。

製品資料 横河レンタ・リース株式会社

Windows 11への刷新はデータ移行が重荷、作業負荷を大幅に軽減する方法とは?

OSの移行には「データ移行」が付き物だが、その業務負荷の高さに悩まされているIT管理者は多いだろう。Windows 11への移行を進める前に知っておきたい、「データレスPC」の有効性や、導入で得られる“プラスα”のメリットを解説する。

事例 ニュータニックス・ジャパン合同会社

サーバ250台の移行事例、東海理化が仮想環境を刷新した理由とその効果とは?

技術や市場の変化が激しい自動車業界にあって、長年、数多くの自動車メーカーに部品を供給してきた東海理化。同社は変化に柔軟に対応するためのDX推進に当たって、これまで運用してきたレガシー仮想環境からの移行を断行する。

製品レビュー ニュータニックス・ジャパン合同会社

クラウド同士の連携と運用の課題解消、WebスケールITの基準を採用した基盤とは

ハイブリッド/マルチクラウドへ移行する企業のIT環境だが、クラウド同士の連携は複雑な上に、運用も非効率になりがちだ。そこで、この問題を解消するためのハイブリッド/マルチクラウドプラットフォームを紹介する。

驛「譎冗函�趣スヲ驛「謨鳴€驛「譎「�ス�シ驛「�ァ�ス�ウ驛「譎「�ス�ウ驛「譎「�ソ�ス�趣スヲ驛「譎「�ソ�スPR

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

繧「繧ッ繧サ繧ケ繝ゥ繝ウ繧ュ繝ウ繧ー

2025/05/10 UPDATE

  1. 繧ウ繝ュ繝雁クゅ′縲祁DI縲阪〒螳溽樟縺励◆窶弃C謨�囿蠕�5蛻�〒莉穂コ句セゥ蟶ー窶昴�莉慕オ�∩縺ィ縺ッ��
  2. 驕輔>縺ッMac蟇セ蠢懊□縺代§繧�↑縺�€〃Mware Fusion縺ィWorkstation繧呈ッ碑シ�☆繧�
  3. 蠕ケ蠎墓ッ碑シ�シ啖DI縺ョ縲檎判髱「霆「騾√�繝ュ繝医さ繝ォ縲阪€∽クサ隕�3遉セ縺ョ謚€陦薙↓驕輔>縺ッ��
  4. 縲御サョ諠ウGPU縲阪r菴ソ縺�ァ九a繧九↓縺ッ�溘€€繧、繝ウ繝輔Λ繧�コ門y縺ョ豬√l縺ッ��
  5. ESXi縲後し繝昴�繝亥�繧後€榊セ後�莉」譖ソ蛟呵」懊↓縺ェ繧稀yper-V縲゜VM縲、HV縺ョ驕輔>縺ッ縺薙l縺�
  6. VDI�井サョ諠ウ繝�せ繧ッ繝医ャ繝励う繝ウ繝輔Λ�峨′蜿、縺�橿陦薙↑縺ョ縺ォ莉翫〒繧よアゅa繧峨l繧九�縺ッ縺ェ縺懶シ�
  7. Mac縺ァ繧ゅ€祁Mware vSphere縲阪r邂。逅�€√Θ繝シ繧カ繝シ縺ォ縺ィ縺」縺ヲ譛€驕ゥ縺ェ譁ケ豕輔���
  8. 縺�∪縺輔i閨槭¢縺ェ縺�€√た繝輔ヨ繧ヲ繧ァ繧「螳夂セゥ繝��繧ソ繧サ繝ウ繧ソ繝シ��SDDC�峨�蝓コ遉守衍隴�
  9. 莉ョ諠ウ繝槭す繝ウ��VM�峨r驕�¥縺吶k縲靴PU縲阪�窶憺ァ�岼窶昴↑菴ソ縺�婿縺ィ蟇セ蜃ヲ豕�
  10. 縲御サョ諠ウ繝�せ繧ッ繝医ャ繝励〒諠��ア貍上∴縺�ッセ遲悶€阪�蜊ア縺�>�溘€€騾イ蛹悶☆繧九す繝」繝峨�IT縺ョ莉�

TechTarget驛「�ァ�ス�ク驛「譎「�ス�」驛「譏懶スサ�」�趣スヲ 髫エ�ス�ス�ー鬨セ�ケ�つ€鬮ォ�ェ陋滂ソス�ス�コ�ス�ス

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。