Appleは、アイルランド西部に保有する土地をデータセンター建設地として売却する計画を立てていた。しかし計画は難航している。計画が持ち上がった背景から頓挫した理由まで、経緯を解説する。
Appleは自社のデータセンター建設用に購入していたアイルランド西部の土地を、2019年にデータセンター建設用地として売りに出した。アイルランドと米国の不動産業者はこの土地を「すぐに利用可能なデータセンター建設地」と説明していた。
不動産業者の資料には、Appleがアセンリーに保有するデータセンター建設用地の完成予定図が掲載されている。その図では合計8つのデータホール(サーバラックを設置する、壁に囲まれたスペース)を収容可能な設計が確認できる。
Appleは同社の欧州事業を支えるデータセンターを建設するために、2014年にアセンリーの土地を買収した。同社は2015年、同地でのデータセンターの建設許可を取得している。しかし、主に地元住民による反対運動の影響により、同社はプロジェクトを進めることができなかった。2018年5月、同社はアイルランドでのデータセンター建設計画を断念することを発表し、その後、同地を売りに出した。
2015年にAppleが取得した、データセンターの建設許可の有効期限は2021年9月までだった。土地の買い手が見つからない中、同社は2021年6月に建設許可の5年の期間延長をゴールウェイ郡議会に申請している。2021年8月にゴールウェイ郡議会はこの申請を認めたが、プロジェクトに反対の立場を取るアセンリーの住民アラン・デイリー氏と、環境コンサルティング会社Eco Advocacyがアイルランド高等法院に異議を申し立てた。
2022年7月時点で、この土地におけるデータセンターの建設許可は下りていない。同地は空き地として売りに出される可能性がある。
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