NAND型フラッシュメモリ“生みの親”のキオクシアが語る「SSDの進歩」とはフラッシュメモリ「35年」の進歩と歴史【第1回】

東芝が1987年に発明したNAND型フラッシュメモリを引き継ぐキオクシア。それから35年が経過し、同社が提供する“SSDの進歩”とは。

2022年10月25日 05時00分 公開
[Adam ArmstrongTechTarget]

 Intelが不揮発性メモリ「Intel Optane」の事業打ち切りを発表する中、キオクシアは、NAND型フラッシュメモリの35年の歴史を振り返っていた。東芝が1987年に発明したNAND型フラッシュメモリの技術を受け継いだキオクシアは、SSDに新しい進歩があったと語る。

NAND型フラッシュメモリを生んだキオクシアが振り返る“SSDの進歩”

 キオクシアはフラッシュメモリのカンファレンス「Flash Memory Summit 2022」において、NAND型フラッシュメモリが市場にどのような影響を与えたのかを振り返りつつ、新たな進歩を紹介した。

 その一つが、同社が業界団体Linux Foundationと協力して進めるプロジェクトだ。このプロジェクトは、ソフトウェア定義によってNAND型フラッシュメモリの利用を最適化する技術群「Software-Enabled Flash」を活用。NAND型フラッシュメモリを用途に応じて最適化して使えるようにする特性を企業に提供する。HDD用のストレージインタフェースからの脱却を図る狙いがある。

 その他、キオクシアはカンファレンスでSSDの新製品を披露した。汎用(はんよう)インタフェース規格「PCI Express 5.0」(PCIe 5.0)に準拠した新製品や、データ読み書きの高速性を備えた不揮発性メモリであるストレージクラスメモリ(SCM)を搭載した新製品などだ。

 調査会社TRENDFOCUSのバイスプレジデントであるドン・ジャネット氏によれば、キオクシアは東芝時代から一貫して、ストレージベンダーとの親密な協力関係を築いてきた。キオクシアはその関係を継続しつつ、MicrosoftやAmazon Web Services(AWS)、Google、Meta(旧Facebook)といった、大規模なデータセンターを抱える企業との協力関係も強化しようとしている。

 キオクシアがNAND型フラッシュメモリを搭載するSSDの販売を伸ばせているのは、大口顧客との関係があるからだとジャネット氏はみる。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

隴�スー騾ケツ€郢晏ク厥。郢ァ�、郢晏現�ス郢晢スシ郢昜サ」�ス

プレミアムコンテンツ アイティメディア株式会社

「SATA接続HDD」が変わらず愛される理由とは

HDDの容量が30TB超になると同時に、ストレージ技術はさまざまな進化を続けている。そうした中でもインタフェースに「SATA」(Serial ATA)を採用したHDDが変わらずに使われ続けている。なぜなのか。

事例 INFINIDAT JAPAN合同会社

IOPSが5倍に向上&コストも80%削減、エクシングが選んだ大容量ストレージとは

カラオケ業界が直面するデータ増に対応すべく多くのストレージを試し続けた結果、4社27台の製品のメンテナンスに悩まされていたエクシング。この問題を解消すべく、同社は大容量かつコスト削減効果に優れた、新たなストレージを導入した。

製品資料 プリサイスリー・ソフトウェア株式会社

データソート性能向上でここまで変わる、メインフレームのシステム効率アップ術

メインフレームにおけるデータソート処理は、システム効率に大きく影響する。そこで、z/OSシステムおよびIBM Zメインフレーム上で稼働する、高パフォーマンスのソート/コピー/結合ソリューションを紹介する。

事例 INFINIDAT JAPAN合同会社

従来ストレージの約8倍の容量を確保、エルテックスが採用したストレージとは

ECと通販システムを統合したパッケージの開発と導入を事業の柱とするエルテックスでは、事業の成長に伴いデータの容量を拡大する必要に迫られていた。そこでストレージを刷新してコスト削減や可用性の向上などさまざまな成果を得たという。

市場調査・トレンド プリサイスリー・ソフトウェア株式会社

クラウド統合を見据えたメインフレームのモダナイズ、3つの手法はどれが最適?

長年にわたり強力かつ安全な基盤であり続けてきたメインフレームシステム。しかし今では、クラウド戦略におけるボトルネックとなりつつある。ボトルネックの解消に向け、メインフレームを段階的にモダナイズするアプローチを解説する。

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。