ハイブリッドワークの“満足”と“不満”を分ける条件ハイブリッドワークに関する意識調査【前編】

新型コロナウイルス感染症の影響で、オフィスワークとテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」を採用する動きが広がった。ハイブリッドワークのIT利用について、従業員は満足しているのか。

2022年12月30日 05時00分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の発生以降、ハイブリッドワーク(オフィスワークとテレワークの組み合わせ)が普及した。企業の従業員はハイブリッドワークのIT利用に満足しているのだろうか。Canon Europeが公表した調査結果を見てみよう。

ハイブリッドワークの“満足”と“不満”が分かれる条件

 Canon Europeが公表した調査レポート「Hybrid snapshot: The impact on employee and IT experience」は、同社が調査会社Walnut Unlimitedに委託し、2022年2月に実施した結果をまとめたものだ。調査対象は、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、英国、オランダ、スウェーデンのIT意思決定者とエンドユーザー合計3008人。調査対象となったエンドユーザー1791人は、従業員50人以上の組織に所属するデスクワーカー。IT意思決定者1217人は、IT製品やプリンタ、関連機器に関する最終決定権もしくは強い影響力を持つ、中間管理職以上の役職者となっている。

 同調査で、テレワークのIT環境に対する満足感は、勤務形態によって差があることが分かった。「会社はテレワークを実施するための適切なIT環境を提供している」と回答した割合は、ほとんど毎日テレワークを実施している回答者が78%だった一方で、勤務時間の半分以上をオフィスで過ごす回答者については66%にとどまった。

 在宅勤務への切り替えはIT部門にとって容易ではなく、IT機器の遠隔サポートが求められている状況も明らかになった。回答者の約20%は「自前でIT機器を調達しなければならない」「遠隔でITサポートを受けることに苦労している」と回答した。


 中編以降は、具体的に従業員やIT部門がどのような問題に直面しているのか、詳しく見ていく。

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