5Gや「6G」の研究に170億円投資 英国政府は何をしようとしているのか?英国政府のネットワーク戦略とは【前編】

英国政府は「5G」や「6G」でオープンなネットワークを実現するために、同国内の著名大学との協力に力を注ぐ。具体的に何をするのか。

2023年01月31日 05時00分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

 英国政府は「5G」(第5世代移動通信システム)や「6G」(第6世代移動通信システム)を使ったネットワーク技術の研究開発を強化するために、同国内の大学の支援に力を入れている。ネットワーク分野の「グローバルリーダー」を育てると同時に、英国通信網の革新を目指す。研究開発の焦点はどこにあるのか。

5G、6G研究に170億円を投資する英国 その狙いは?

 5Gと6Gや、通信のセキュリティなどに関する技術の研究開発を促すべく、英国政府は1億1000万ポンド(約176億円)の投資プログラムを推進する。2022年12月、英国政府は同プログラムから合計2800万ポンドを下記の大学3校に提供することを決めた。

  • University of York(ヨーク大学)
  • University of Bristol(ブリストル大学)
  • University of Surrey(サリー大学)

 各大学は英国政府から資金を受け、NokiaやEricsson、Samsung Electronicsといった世界各国の大手通信機器ベンダーと手を組んで次世代ネットワーク技術を開発する。緊密な産学連携によってオープンなネットワークの設計や構築方法を探る。移動通信システムを構築するために必要なさまざまなネットワーク機器を、特定ベンダーから調達しなければならないという現状の課題を解決することが主な狙いだ。

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