英国政府は「5G」や「6G」を活用したオープンなネットワークを実現するために、産学連携に力を入れている。その背景には、英国が抱える“ある問題”の存在がある。それは何なのか。直近での取り組みの中身とは。
英国で進む、同国政府“肝いり”のネットワーク改革プロジェクトは、「5G」(第5世代移動通信システム)や「6G」(第6世代移動通信システム)を使ったネットワーク技術の研究開発を促すことが狙いだ。具体的に何が進んでいるのか。
英国政府の取り組みには、同国ネットワーク市場への参入企業を増やし、モバイルネットワークのインフラ強化を促す狙いがある。モバイルネットワークインフラの整備は、都市部以外で喫緊の課題になっている。
投資の中には、英国中部ソリハルに建設中のネットワーク技術研究所UK Telecoms Lab(UKTL)のための8000万ポンド(約128億円)が含まれている。UKTLは英国のNational Physical Laboratory(国立物理学研究所)の力を借りつつ、5Gと6Gを使ったネットワークの、運用方法に関する研究と試験を産学連携で進める。UKTLは今後、セキュリティ分野を含め、数十人の専門職を採用する。
通信技術が急速に進化することを受け、「6G時代の本格的な到来を前に、時代の先を行く準備が必要だ」と、英国のデジタル・文化・メディア・スポーツ省(Department for Digital, Culture, Media and Sport:DSMS)大臣、ミシェル・ドネラン氏は述べる。5Gを使ったネットワークの開発と保守を、ごく一部の企業に依存している現状を「大学や研究施設への支援によって変えることを目指す」とドネラン氏は言う。
英国のモバイル通信業界団体Mobile UKのハミッシュ・マクラウドCEO(最高経営責任者)は、同国政府の取り組みについて「歓迎する」と語る。同国が、セキュリティや電力効率を重視してオープンなネットワークを構築するには、産学連携が欠かせないとマクラウド氏は説明する。
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