英国のあるシェアオフィス事業者は、テレワーク需要の高まりとサービス品質維持のためにインターネットの安定性を重視するようになった。こうした市場のニーズを受けて、通信事業者は何に注力するのか。
通信およびTVサービスを提供するSky UKのB2B事業部門Sky Businessは、英国の中小企業経営者約500人を対象に調査を実施。その結果によると英国の中小企業は、景気低迷や金利上昇など経済的なプレッシャーを受けながら仕事に追い立てられており、ビジネスを円滑に進めるために高速なインターネット回線が不可欠だと認識しているという。こうしたニーズを受けて、Sky Businessは通信事業者としてどのようなサービスを重視しているのか。
Sky Businessはユーザー企業の課題に対処するために、接続品質に対する保証制度や、無線LAN規格「Wi-Fi 6」のルーター「Sky hub」などを提供しているという。Sky Businessのマネージングディレクターを務めるスティーブ・ハックリー氏によると、同社は接続保証制度の他に「4G」(第4世代移動通信システム)のモバイル通信をバックアップとして提供することで、ユーザー企業はインターネット接続を維持しやすくなる。英国のユーザー企業向けに24時間体制のサポートも提供しているという。「昼夜を問わず、いつでも障害解決に来てもらえる、という安心を提供したい」とハックリー氏は付け加える。
シェアオフィスサービスを手掛けるSandbox Workspaceの創業者であるチャーリー・ガリエンヌシュミット氏は「景気低迷期には、いかに小さな意思決定でも心理的負担がストレスになる。単独で創業した人は特にその傾向が強い印象だ」と語る。
シェアオフィス業界は、完全テレワークの普及によって大きな打撃を受けている。Sandbox Workspaceも例外ではない。そのため「事業を成長させ続け、ブランドに強い愛着や忠誠心を抱いている顧客基盤を維持するには、顧客が必要とするサービスを提供しながら、手ごろな価格を維持しなければならない」と、ガリエンヌシュミット氏は強調する。その結果Sandbox Workspaceの運営には、信頼性が高く通信状態が安定したインターネットサービスが不可欠になった。
「テレワークとオフィスワークを組み合わせた『ハイブリッドワーク』のトレンドに応じるためにも、Sandbox Workspaceは、Web会議の頻度が増しても問題が起きないような『信頼できるインターネットサービス』を顧客に提供する必要がある。われわれはこの重要性を認識している。品質の悪いインターネットは、企業活動を台無しにしてしまう」(ガリエンヌシュミット氏)
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