無線LANを“オープンソース”化する「OpenWiFi」の正体とは?「OpenWiFi」とは何か【前編】

特定のベンダーに依存せずに、無線ネットワークを構築できるようにする――。その理想を具現化するためのプロジェクトが「OpenWiFi」だ。その具体的な中身とは。

2022年12月09日 10時00分 公開
[Joe O’HalloranTechTarget]

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 無線通信技術の普及を目指す団体Telecom Infra Project(TIP)は、「OpenWiFi」に注力している。OpenWiFiは、無線LAN用のソフトウェアをオープンソースにすることで、通信事業者などの企業がネットワーク構築をしやすくするプロジェクトだ。OpenWiFiの取り組みはなぜ重要なのか。

切り札は「オープンソース」

 TIPは通信業界のイノベーション(技術刷新)加速を目指し、通信事業者に対してさまざまな支援に取り組んでいる。TIPによれば、ネットワーク利用が急速に広がる中、安定した接続性をどう実現するかが通信事業者にとって喫緊の課題だ。そのため、通信事業者は新しい技術を積極的に採用し、ネットワークの強化を図らなければならない。

 新しい通信技術の実用化に向け、世界各国のTIP参画企業は実証実験や製品検証を実施している。例えばMeta Platforms(旧Facebook)は通信事業者をはじめとした、約500社の企業と手を組み、新しい通信技術の設計や実装を進めているという。

 さまざまな取り組みの中で、TIPは特にOpenWiFiに力を入れている。OpenWiFiは、無線LAN用のソフトウェアをオープンソースにすることで、特定のベンダーに依存しない無線LAN構築を支援する。通信事業者がさまざまなベンダーの無線LANアクセスポイント(AP)やクラウドコントローラー(クラウドサービスで一元的に運用管理するツール)、通信分析ツールを導入できるようにすることを目的としている。OpenWiFiの主な参画企業は下記の通りだ。

  • Meta Platforms(米国)
  • Boingo Wireless(米国)
  • Qualcomm Technologies(米国)
  • Vodafone Group(英国)
  • Deutsche Telekom(ドイツ)
  • MTN Group(南アフリカ)

 OpenWiFiは、さまざまな無線通信技術の一体運用を目指す「Open Converged Wireless」と、無線LAN活用の促進が目的の「Wi-Fi solution」というプロジェクトグループを軸にしている。前者はBoingo Wireless、Deutsche Telekom、Meta Platformsが共同議長を務め、後者はDeutsche TelekomとMeta Platformsが共同議長を務める。OpenWiFiは、無線LANの業界団体Wireless Broadband Alliance(WBA)の無線LANローミング技術「OpenRoaming」を採用している。


 後編は、OpenWiFi参画企業でネットワークベンダーのBoingo Wirelessの取り組みを紹介する。

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