「Windows 11」を導入する方法として選択肢になるのが、サブスクリプション型でMicrosoftの製品やサービスを利用できる「Microsoft 365」だ。特に重要な機能を踏まえて、どのプランを選ぶべきなのかを考えよう。
MicrosoftのOS「Windows 11」を利用する際の選択肢の一つになるのが、同社の製品やサービスをサブスクリプション型で利用できる「Microsoft 365」だ。企業向けの主なプランには「E3」「E5」「F3」などがある。どのプランを購入すればよいのかは、自組織が必要とする機能に従って決めるとよい。
検討する際の判断基準の一つになるのは、例えば以下の点だ。
E3、E5、F3の主な違いは、高度な分析、IDとアクセス管理、脅威対策、セキュリティ管理、コンプライアンス管理といった領域の機能にある。適切なプランを選ぶには、5つの機能領域における違いを見るのがよい。
高度な分析機能は、E3とE5で利用できる。具体的には、分析ツール「Viva Insights」というツールがある。このツールは、メールやカレンダーの利用状況を分析して、生産性を高めるための洞察をユーザーに提供する。コラボレーションツール「Microsoft Teams」とViva Insightsを連携することが可能だ。E5ではビジネスインテリジェンス(BI)ツール「Power BI Pro」も利用できる。
E3、E5、F3のいずれでも、認証機能「Windows Hello」や認証情報の保護機能「Credential Guard」、IDおよびアクセス管理ツール「Microsoft Entra ID P1」(Azure Active Directory Premium P1)などが利用できる。E5にのみIDおよびアクセス管理ツールのプラン「Microsoft Entra ID P2」(Azure Active Directory Premium P2)が含まれる。
エンドポイントセキュリティツール「Microsoft Defender for Endpoint」はE3で「プラン1」(P1)、E5で「プラン2」(P2)の利用ができるが、F3では利用できない。IDの保護機能「Microsoft Defender for Identity」はE5でのみ利用できる。
コンプライアンス管理の機能を介して、IT部門は組織内のリスク評価や、規制に準拠するための対処ができるようになる。E3、E5、F3のいずれでも、データの保護期間を指定する「保持ラベル」を手動で管理することができる。組織内の脅威を検出して対処したり、組織内のコミュニケーションに制限を掛けたりする機能は、E5でのみ利用できる。
F3、E3、E5のいずれにも、脅威対策やデータ保護を管理する「Microsoft Secure Score」(Microsoft セキュア スコア)と、コンプライアンスの状況を監視して適切に対処できるようにする「Microsoft Security and Compliance Center」(Microsoft セキュリティ/コンプライアンス センター)が含まれる。
Windows 11を利用する際の選択肢や、Microsoft 365のライセンスは複雑だ。自社だけで判断できない場合は、Windows 11やMicrosoft 365の導入支援をしているMicrosoftパートナー企業に協力を求めて、適切な選択肢を検討するのでもよいだろう。
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