クライアントOS「Windows 11」を企業が導入する際、どのようなライセンスの選択をすればいいのか。選択肢となる「Microsoft 365」のライセンスの違いを基にポイントをまとめる。
Microsoftが2021年に提供を開始したクライアントOS「Windows 11」を企業が利用する際、まずライセンスの体系を理解することに苦労する傾向がある。Windows 11を利用するための選択肢の一つになるのがMicrosoftの製品・サービス群をまとめた「Microsoft 365」だ。これには幾つかの選択肢があり、検討を要する。どのようなライセンスがあり、それぞれの特徴は何かを紹介する。
Windows 11を利用する組織の選択肢になるのはMicrosoft 365の3つのプランだ。
いずれもWindowsを利用できることに加えて、業務で必要とするアプリケーションやサービスのライセンスを含んでいる。Micorosftの説明によれば、F3は顧客との接点を持つエンドユーザーが必要とする最低限のサービスを利用できるエントリープランで、E3とE5は大企業向けだ。
E3はセキュリティとコンプライアンス(法令順守)に関する機能を充実させている。E5はE3で利用できるアプリケーションやサービスに加えて、分析などインテリジェントな機能を必要とし、生産性をより追求するエンドユーザー向けとなる。
3つのプランはいずれも年間契約となり月額料金が発生する。F3は、1ユーザー当たり月額8ドル(国内では税別1000円)、同様にE3は36ドル(国内では税別4500円)、E5は57ドル(国内では税別7130円)となっている。
3つのプランには、共通して利用できるさまざまなアプリケーションとサービスが含まれる。ただしプランによって、対象の機能や利用条件に違いがあることがある。利用できるアプリケーションには、例えば「Microsoft Word」や「Microsoft Excel」といったオフィスアプリケーションを含むオフィススイート「Microsoft 365 Apps」や、メールクライアント「Outlook」、コラボレーションツール「Microsoft Teams」などがある。
F3、E3、E5のプランでは他にもクラウドストレージの「OneDrive」、自動化ツールの「Power Automate」、チャットbot作成サービスの「Power Virtual Agents」などさまざまなアプリケーションやサービスが含まれるので、Microsoft公式のページで何が利用可能なのかを確認してみるとよい。
第4回は、F3、E3、E5についてより詳細な機能を比較するためのポイントを紹介する。
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