ネットワーク管理者は製品やサービスのサブスクリプション型ライセンスで購入する場合の管理方法や予算の考え方に慣れる必要がある。3つのポイントを解説する。
近年、ネットワークの製品やサービスを提供するベンダーは、ライセンス形態として買い切り型だけでなくサブスクリプション型を提供するようになった。ライセンス形態の変化に対して、企業のネットワーク担当者はどのような点を理解しておくべきなのか。3つのポイントを解説する。
サブスクリプション型のライセンスを提供しているネットワーク機器ベンダーは、コントロールプレーン(制御機能)とデータプレーン(データの転送を行う部分)を別々に提供している場合がある。従来はルーターやスイッチといった1つのネットワーク機器にコントロールプレーンとデータプレーンが統合されていたが、「SDN」(ソフトウェア定義ネットワーク)によって両者を分離して提供するベンダーが出ている。
ネットワーク機器のベンダーおよびハードウェアを選ぶ際は以下の点を確認する必要がある。
仮想化されたロードバランシング、スイッチング、ルーティングなど各機能の統合方法を学ぶことが重要だ。物理的な装置で構成されたネットワークと、仮想化されてクラウドサービスで利用できるネットワークの統合についても理解する必要がある。
複数の機能を統合することで、各機能のライセンスを個別に購入する必要がなくなる。適切な統合計画を立てることで、不要なライセンスを削減してコストを削減できる可能性がある。
ネットワークの製品やサービスをサブスクリプション型のライセンスで購入すると、予算は設備投資(CAPEX)型から運用経費(OPEX)型に変わる 。
CAPEX型の場合、製品やサービスを購入後に一定期間かけて減価償却しつつ、アップデートのタイミングで発生する追加費用を管理する必要がある。OPEX型の場合は費用が発生するたびに予算を計上する。利用状況に応じて月次で請求される可能性がある。
サブスクリプション型ライセンス導入により、CAPEX型からOPEX型への移行が必要になる。経理チームは、OPEX型に適応する準備が必要だ。
物理的なネットワークとクラウドベースのネットワーク機能の統合が進む中で、ネットワーク管理ソフトウェアのライセンスに変化が起きている。ネットワーク管理ソフトウェアを提供するベンダーはクラウドサービスベンダーと同様の指標でライセンスを設定するようになった。例えば開発者が他者や他の部門に依頼することなく、必要なツールやインフラを入手できる「セルフサービス」の仕組みが用意されている。
ネットワーク担当者はハードウェアの購入方法について再考が必要になる可能性がある 。今後は以下の変化が起きる可能性があるからだ。
組織はサブスクリプション型ライセンスのコストを、適切に管理する方法を学ぶ必要がある。
ネットワーク担当者はサブスクリプション型ライセンスの導入によって発生する変化に慣れることが大切だ。加えて、財務的な課題に取り組む前に、現在および将来のネットワーク要件を慎重に検討する必要がある。
まず、ネットワークの現状を把握する必要がある。具体的には以下のポイントを確認する。
次に、組織とネットワークの方向性を計画する。オンプレミスの物理的なネットワークとクラウドベースのネットワークを統合した「ハイブリッドネットワーク」を検討するべきだ。以下の点を確認しながら組織の現状と目指すべき目標を明確にする必要がある。
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