「SOLID」「ORM」「OBOE」は、ソフトウェア開発の効率性や信頼性を高める上で理解しておくべきIT用語だ。それぞれの意味や使い方を解説する。
ソフトウェア開発の効率性や信頼性を高める上で役に立つのが、「SOLID」「ORM」「OBOE」といった、ソフトウェア開発の原則を示すIT用語だ。開発者なら知っておくべき各用語の意味や使い方を解説する。
SOLIDとは、ソフトウェア開発における設計の原則をまとめたもので、より保守しやすい、拡張しやすいソフトウェアを設計するための指針だ。SOLIDの原則を守ることで、アプリケーションの信頼性や、システムのメンテナンス性向上につながる。
SOLIDは、以下5つの原則から成り立つ。
例えば、コードレビューで「ここはSOLIDの開放閉鎖の原則を守れていない」と指摘し、ソースコードの改善点を議論するといった具合で使われる。
ORMは、「Object Relational Mapping」(オブジェクトリレーショナルマッピング)の略称。オブジェクト指向プログラミングとリレーショナルデータベース(RDB)の間のデータ変換を助ける技術を指す。
ORMツールを使うと、データベースを直接操作するよりも簡単にデータを扱うことができる。オブジェクト指向コードとリレーショナルデータベースの仕組みの不一致を緩和するため、RDBを利用するアプリケーションは、「Hibernate」「JPA」「Toplink」などのORMツールを使用することがある。
例えば、データベースアクセス部分の設計を検討する際に、「ここはORMを使って実装した方がいい」と提案されることがある。
OBOEは「Off By One Error」(オフバイワンエラー)の略称。プログラムを書く際に、カウントやループの開始条件や終了条件が1つだけずれてしまうエラーを指す。
例えば、条件論理演算で、不等号演算子の「より小さいか等しい」(≤)と不等号演算子「より小さい」(<)を間違えることで、ループの反復回数が1回少なく終了したり、1回残した状態で終了したりすることがある。この状況をOBOEと呼ぶ。
OBOEを防ぐためには、インデックスや境界条件を正しく設定し、プログラムをしっかりテストすることが大切だ。コードレビューで、「このループ、OBOEになりそうだから注意して」と指摘し、バグを未然に防ぐために使われることがある。
次回は、基本的なIT用語についておさらいする。
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