Webサイトやアプリケーションの問題を洗い出して改善を図るためにはパフォーマンスモニタリングの手法である「リアルユーザーモニタリング」と「合成モニタリング」が有効だ。両者はどう違うのか。
ユーザーがWebサイトやアプリケーションから短時間で離脱する場合、応答が遅い、ボタンやリンクの反応が悪いなどパフォーマンスに問題が起きている可能性がある。こうした状況においてユーザーの行動を分析し、Webサイトやアプリケーションのパフォーマンスを評価する手法が「リアルユーザーモニタリング」(RUM)だ。ユーザーの行動を監視する手法には「合成モニタリング」もあるが、RUMとはどう違うのか。RUMのメリット、デメリットと合わせて解説する。
RUMと合成モニタリングは、どちらもパフォーマンスモニタリングの手法だが、それぞれ異なる目的に適している。RUMは、実際のユーザーとWebサイトやアプリケーションを必要とする。一方、合成モニタリングはシミュレーションのため、それらは不要だ。合成モニタリングはシミュレーション(模擬実験)のデータを使って、実際のユーザーがどのように振る舞うか、サイトが実際の世界でどのように反応すべきかを予測する。
RUMの利点は、開発者がWebサイトやアプリケーションの実際の動作やパフォーマンスをリアルタイムに可視化できることだ。それに対し、合成モニタリングはWebサイトやアプリケーションのテストを通じてさまざまな問題を想定し、パフォーマンス評価の基準を決めやすくする。
このようにRUMと合成モニタリングは異なる特徴を持つが、互いに補完することも可能だ。両方を組み合わせれば、Webサイトやアプリケーションのパフォーマンスに関するより深い洞察を得て、効果的なアプリケーションパフォーマンス管理(APM)に取り組める。
RUMは以下のように分類できる。
RUMへの取り組みは組織にさまざまなメリットをもたらす。主なメリットを以下に挙げる。
一方で、RUMには以下のような制限や欠点もある。
後編は、RUMのユースケースを取り上げる。
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