ストレージの使用状況やI/Oパフォーマンスは、サーバ全体のパフォーマンスに直結する。今回は基本的な使用状況確認からI/O性能の把握まで、ストレージ関連の監視ユーティリティーを紹介する。
「Linux」搭載サーバのパフォーマンス全体を見通すには、CPUやメモリの状況を把握するだけでは足りない。特に、ストレージ使用量やI/O(入出力)性能の問題は、サーバの処理速度や安定性に大きな影響を与える。
第2回となる今回は、「df」「du」といったストレージの基本情報を確認できるユーティリティーから、「iostat」「iotop」などI/O性能のボトルネックを可視化するツールまで、Linuxサーバのストレージ関連の監視に役立つユーティリティーを紹介する。
システムのストレージとその構成を理解するには、以下のユーティリティーを使用する。これは厳密にはパフォーマンスデータではないが、効率的なストレージを維持するためには不可欠だ。
「df」コマンドは、マウントされたファイルシステム上での使用領域と消費領域を表示する。より簡単に確認するには「-h」を使用する。
基本的な使用法:df -h
「du」コマンドは、ディスク使用量を測定し、ファイルが消費している容量を示す。より使いやすい出力にするには「-h」オプションを使用する。
基本的な使用法:du -h /home
「iostat」ユーティリティーは、I/O(入出力)のパフォーマンスを測定する。ストレージ上の1秒当たりの転送数、1秒当たりの読み取り数、1秒当たりの書き込み数を表示する。ストレージデバイスにフォーカスするには「-d」オプションを使用する。
基本的な使用法:iostat -d
「iotop」ユーティリティーは、プロセスやスレッドのリアルタイムなI/O統計を表示し、ストレージ使用量が高い原因を明らかにする。パフォーマンス情報やカスタマイズ可能な出力をログに記録することもできる。
基本的な使用法:iotop
「lsblk」を使用すると、HDDやSSD、USBメモリなどのストレージデバイスに関する情報と、名前、サイズ、マウントポイントを表示できる。
基本的な使用法:lsblk
次回の第3回は、ネットワークの監視ユーティリティーを紹介する。
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