阿波銀行が削減を目指す「ファイナンスド・エミッション」とはNTTデータの可視化ツールを導入

徳島県本店の阿波銀行はNTTデータの温室効果ガス(GHG)排出量可視化ツールを導入した。どのようなツールで、阿波銀行は何のために導入を決めたのか。

2025年11月11日 14時30分 公開
[TechTargetジャパン]

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 NTTデータとNTTビジネスソリューションズは2025年11月7日、阿波銀行に温室効果ガス(GHG)排出量可視化ツール「C-Turtle FE」(シータートル・エフイー)を提供したと発表した。阿波銀行はこのツールを使い、「ファイナンスド・エミッション」の削減を図るという。ファイナンスド・エミッションとは何か。

2050年、CO2排出量を実質ゼロに

 C-Turtle FEは、ファイナンスド・エミッションの可視化ツールだ。金融機関の国際的基準「PCAFスタンダード」に準拠している。ファイナンスド・エミッションとは、金融機関の投融資先にかかわる温室効果ガス排出量を指す。C-Turtle FEは投融資先の一次データを利用し、投融資のGHG排出量とその削減努力を反映したファイナンスド・エミッション算定を可能にする。これによって、阿波銀行は投融資ポートフォリオにおける脱炭素支援を、データに基づいて戦略的に進めることができるようになる。

 阿波銀行はC-Turtle FEの導入と並行し、投融資先にGHG排出量算定ツール「C-Turtle」を提供する。C-Turtleで得たデータをC-Turtle FEで分析して各社のファイナンスド・エミッションを可視化する。

 阿波銀行は、2030年度までに自社のCO2排出量を2013年度と比べ50%以上削減し、2050年にはCO2排出量を実質ゼロにすることを目指している。一方で、GHG排出量の算定は専門性が高く、地域の中堅・中小企業にとって負担の大きい業務になっている。阿波銀行はC-TurtleによってGHG排出量算定業務の効率化を図り、投融資先にとってGHG排出量の削減に取り組みやすくする狙いがあるという。

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