冷凍倉庫でスマホがつながらない――。精肉加工の集約に挑んだPLANTを待ち受けていたのは、極寒環境による通信機器の機能不全リスクだった。同社が選んだツールは何か。
スーパーとホームセンターを融合させた「スーパーセンター」を1府12県で展開するPLANTは、新設した精肉センターの冷凍・冷蔵倉庫内にWi-Fi通信環境を構築した。システム基盤として、バッファローが提供する耐環境性能の高いWi-Fiアクセスポイント「WAPM-1266WDPR」などを採用した。2026年3月18日、バッファローが発表した。氷点下の過酷な低温度環境下でも業務用スマートフォンの安定した利用を可能にし、業務効率の向上と作業負担の軽減を実現したという。
PLANTは各店舗で行っていた精肉の加工・製造業務を集約するため、2024年、新たに精肉センターを建設した。これに伴い、各店舗で運用していた業務用スマートフォンを同センター内でも継続して使用する体制を整える必要があった。
しかし、精肉センター内は最大でマイナス21.5度から12度まで、エリアによって温度帯が大きく異なる。特に冷凍・冷蔵倉庫内のような低温度環境では、一般的な通信機器では安定稼働が難しく、広範囲でシームレスに端末を操作できる環境の整備が課題となっていた。
こうした背景から、PLANTは低温度環境への耐性を備えたネットワーク機器の導入を検討。動作保証温度がマイナス25度から55度と幅広く、防水・防塵性能に加えて基板のフッ素コーティングによる耐腐食性能を備えたバッファローの「WAPM-1266WDPR」を採用した。また、常温帯や通路には一般的な業務環境での利用に適した小型筐体の「WAPS-1266」を設置するなど、環境に応じた最適な機器選定を行った。
コスト抑制のための工夫も施している。本社と精肉センター間の約170メートルを拠点間通信で接続する手法を選択。既存のアンテナ設備を活用してネットワークを延長することで、新たな回線敷設に伴うランニングコストを抑えつつ、安定した通信距離を確保した。
これらの通信環境を構築した結果、精肉センター内のあらゆる温度帯でスマートフォンが利用可能となった。作業員の負担が軽減されただけでなく、加工・製造業務の集約によって各店舗側での開店準備負担も解消されるなど、全社的な業務効率化につながっているという。
(※)この記事は本多和幸氏と谷川耕一氏によるIT事例メディア「CaseHub.News」に掲載された「PLANT、精肉センターの過酷な低温環境にWi-Fi構築 業務効率化と作業負担軽減へ」(2026年3月19日)を、TechTargetジャパン編集部で一部編集し、転載したものです。
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