最も利用されているモデリングツール「JUDE」。その理由とは?UMLツール紹介:JUDE編

35万人を超える登録ユーザー数を持つ「JUDE」シリーズ。日本発のこのツールが広く利用されている理由とは一体何だろうか? 今回はJUDEの機能の特徴とともにその理由を考察する。

2009年10月15日 08時00分 公開
[小黒登行,豆蔵]

開発者の利便性を追求したツール

 2009年10月現在、「JUDE」シリーズの登録ユーザー数は35万人(※)を超えており、世界でも利用者の多いツールの1つだ。永和システムマネジメントの平鍋健児氏(現:チェンジビジョン代表取締役)が「開発者が必要とする機能を持つツールを作ろう」と開発に着手したことがきっかけとなり、当初は「Jude」という名称で公開された。1999年に商品化されて名称が大文字のJUDEに変更された後、チェンジビジョンが開発および販売を継続している。JUDEはその誕生の背景からも分かるように「開発者の利便性を追求したツール」だといえる。

※ 無償版を含む。チェンジビジョン「JUDEメンバーズ世界分布マップ」より。

JUDEシリーズ製品一覧
製品名 機能
JUDE/Community 無償のUMLモデリングツール
JUDE/Professional システム設計支援ツール
JUDE/Share 情報共有アプリケーション
JUDE/Biz 内部統制のための文書作成支援ツール
JUDE/Think! マインドマップ描画ツール

 本稿では、UMLツールである「Community」「Professional」「Share」について解説する。

photo JUDE/Professional《クリックで拡大》

 JUDEはUMLのバージョン2.1に対応しており、以下の種類のダイヤグラムを描くことができる。

対応UMLのバージョンと作成できるダイヤグラム(図表)の種類
ダイヤグラム名 対応状況 備考
クラス図      ○  
オブジェクト図      ○ クラス図に作成
パッケージ図      ○ クラス図に作成
コンポーネント図      ○  
合成構造図(コンポジット構造図)      ○  
配置図      ○  
ステートマシン図      ○  
アクティビティ図      ○  
シーケンス図      ○  
コミュニケーション図      ○  
タイミング図      ×  
相互作用概要図      ×  
ユースケース図      ○  

 相互作用概念図とタイミング図には対応していないが、通常の開発に必要十分な表記法に対応している。また、UML以外のダイヤグラムが充実している点も特徴の1つだ。

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