VMware vSphere 4の新機能が分かる3つのホワイトペーパーホワイトペーパーレビュー

VMware vSphere 4は、 前バージョンVMware Infrastructure 3と比較して何がどのように向上したのか。パフォーマンス向上や新機能を解説したホワイトペーパーを3つピックアップ。

2010年11月30日 08時00分 公開
[荒井亜子,TechTargetジャパン]

 本稿では、TechTargetジャパンのホワイトペーパーダウンロードセンターに登録されているホワイトペーパーの中から「VMware vSphere 4の新機能を理解するために参考になる」と思われる3つのホワイトペーパーを紹介する。

クラウドOS 「VMware vSphere 4」新機能の概要

VMware vSphere 4の新機能:パフォーマンスの向上

画像 提供:日本アイ・ビー・エム、ページ数:15

 このホワイトペーパーを読めば、「VMware vSphere 4」(以下、vSphere 4)が前バージョン「VMware Infrastructure 3」(以下、VI 3)と比較して、どのようにパフォーマンスの向上を果たしたかが分かる。パフォーマンスの比較は、大きく分けて4つの観点で行われている。

  • スケーラビリティ

仮想マシン、ホストマシンそれぞれのCPU数と 最大メモリ容量。1台のVMware ESX/ESXiに載せられる仮想マシンの最大数の比較。

  • CPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク

特にメモリ機能の拡張では、これまでの課題だったシャドウページテーブルを作成して維持したときに増加するCPUとメモリ両方のオーバーヘッドを解消するハードウェアサポート機能について書かれている。併せてこのサポート機能がもたらす問題・その解決手段にも触れられている。

  • リソース管理

Storage VMotionの時間がどれくらい短縮されたか、仮想マシンの格納場所として利用されるファイルシステム「VMFS」のパフォーマンス比較など。

  • パフォーマンス管理

VMware vCenterのスケーラビリティ向上、パフォーマンスチャートの強化について。

 またこのホワイトペーパーでは、上記の向上によって、Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Server、SAP ERPといった業務上優先度の高いさまざまなアプリケーションのパフォーマンスがどのように向上したかについても説明されている。プライベートクラウドを構築して、大規模なデータベース、Exchange Serverを使用した電子メールシステム、大量のリソースを要するアプリケーションを実現したい人にお勧めのホワイトペーパーである。

新機能「ストレージ」の正体

VMware vSphere 4の新機能「ストレージ」を知る

画像 提供:ヴイエムウェア、ページ数:11

 ヴイエムウェアはvSphere 4で、ディスクの使用率向上、ストレージリソースの詳細な制御、データストアプロトコルのサポートと仮想ディスクフォーマットのオプション機能拡大を目的に、数多くのストレージ管理機能を追加した。

 このホワイトペーパーでは、vSphere 4のストレージ拡張機能について、効率性、管理性、柔軟性のカテゴリで説明している。

  • 効率性

 CPU効率とストレージの使用率を向上させる新機能について説明している。

  • 管理性

 vCenter Serverの新機能について説明している。「仮想環境の大規模導入ではストレージリソースの範囲が大幅に拡大するため、リソースの自動管理と制御の必要性が高まっている」とし、vSphere 4では管理者が仮想環境をより詳細に制御できるようvCenter Serverの機能を強化したという。

  • 柔軟性

 Storage VMotionの拡張機能、Pluggable Storage Architecture(PSA)、vStorage APIs for Data Protection、準仮想化 SCSIといったオプション機能の追加・拡張について解説している。「多くのデータセンターでアプリケーションが仮想化されるケースが増え、複数のストレージ、プロトコル、多数のベンダーのストレージおよびさまざまな種類のハードウェアアダプターに対応する必要性が高まっている」と指摘する。

アプリケーションのパフォーマンス検証結果

VMware vSphere 4で稼働したExchange Server、SQL Serverなどのパフォーマンス検証結果

画像 提供:ネットアップ、ページ数:50

 Exchange Server、SQL Server、SharePoint Serverなど、Windowsアプリケーションの実働環境としてVMware vSphere 4を採用するケースが多い中、その構成にはさまざまなプロトコルを選択できる。

 そこで、VMware vShpere 4を仮想化プラットフォームに、各Windowsアプリケーションを実装したシステムについて、プロトコル別にパフォーマンスの検証がされている。

 このホワイトペーパーでは、各Windowsアプリケーションを、NFS、iSCSI、ファイバーチャネル(FC:Fibre Channel)といったさまざまなプロトコルで構成したシステムに実装し、パフォーマンスを検証した結果がまとめられている。


 今回紹介したホワイトペーパー以外にも、ホワイトペーパーダウンロードセンターでは、技術文書や製品資料、事例紹介などプロジェクト管理に関するホワイトペーパーを掲載している。ぜひダウンロードしてご活用いただきたい。

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