ユーザーに不評なvCenter Update Managerの機能変更(前編)
VMwareゲストOSのパッチ管理はMicrosoft製品に軍配
VMwareユーザーの多くは、Windows環境におけるゲストOSのパッチ管理に、「VMware vCenter Update Manager」よりも「Windows Server Update Services」を使う方が効率的だと主張している。
VMware vSphereの次期メジャーリリースから、「VMware vCenter Update Manager」(VUM)ではゲストOSのパッチ管理が行われなくなるが、ユーザーの間では、それでも構わないという意見が大勢を占める。しかし、引き続き提供される機能である「VMware Tools」と仮想マシン(VM)のアップグレードに関しては、一部のユーザーから注文が付いている。
VUMは、「VMware vCenter Server」と共にパッケージ化されているツールであり、ゲストOSのWindowsおよびLinux環境のパッチ管理を自動化し、VMware ToolsやVMモジュールなどのVMwareドライバを自動更新する。
VMwareのリリースノートによると、以下のように、VMware vSphere 4.1の次のメジャーリリースから、VUMではゲストOSのパッチ管理は行われなくなる。
「VUM 4.1およびその後続のアップデートリリースは、仮想マシン内で実行されるWindowsおよびLinuxのゲストOSとアプリケーションに対する、パッチのスキャンおよび修正をサポートする製品の最後のリリースです。(中略)VMware ToolsおよびVMのアップグレードなどの仮想マシン操作を実行する機能のサポートおよび強化は継続します」
ゲストのパッチ管理機能の提供中止をユーザーは支持
多くのユーザーは、もともとゲストのパッチ管理にVUMを使っていなかった。もっと良い選択肢があると、仮想化の専門家やコンサルタントは話している。
「結局のところ、Windowsのパッチ管理については、Microsoft製品の方が配慮が行き届いている場合がほとんどだ」と、ノルウェーの運輸会社Seatransのネットワークマネジャー、クリスチャン・モーン氏は語った。「VMwareがどうしてこの機能に取り組もうとしてきたのか理解に苦しむ。VUMからこの機能を外すことに賛成だ」
オランダ在住の仮想化コンサルタント、マーセル・バン・デン・バーグ氏は、同氏の顧客のほとんどがVUMではなく、「Windows Server Update Services」(WSUS)を使ってゲストのパッチ管理を行っていると語った。
「VUMとWSUSの両方を使ってWindowsホストのパッチ管理を行うのは効率的ではない」と、バン・デン・バーグ氏は電子メールで述べた。「システム管理者は、WSUSを使ってWindowsパッチを管理するのに慣れており、仮想マシンについてもWSUSを使い続ける。このサービスがうまく機能しているからだ」
バン・デン・バーグ氏が、提供中止を残念に思っている1つの機能が、電源をオフにした仮想マシンへのパッチの適用だ。
「こうした仮想マシンは、あまり手間を掛けずに最新の状態に保ちたい。WSUSは、この点ではあまり効率が良くないツールだ」(同氏)
米国南西部のヘルスケア企業でアーキテクトを務めるジョニー・フィゲロア氏は、VUMを使ってゲストのパッチ管理を行っていたが、組織上および技術上の厄介な問題に直面した。
フィゲロア氏の勤務先は、10カ所のデータセンターで7000台のサーバを運用している。このうち52台の物理ホストで稼働する700台のVMによって仮想Windows環境が構成されている。同社では、VMware vSphere 4.0へのアップグレードに伴い、VUMでVMを更新することが必要になったが、その直前に、サーバパッチ管理のワークフロープロセスを導入していた。このワークフロープロセスにおいては、同社ではダウンタイムが許されないことが考慮されていた。
「例えば、緊急救命室のサーバにパッチを当てる場合なども想定しておかなければならない」(フィゲロア氏)
物理サーバと仮想サーバの両方に対応するパッチ管理ワークフローが別個にあったことから、VUMはいわば余計物だったとフィゲロア氏は述べた。「仮想化について何も知らない通常のサーバの管理者にVUMの運用を任せるか。もしくは、われわれのセキュリティパッチサイクルにこのツールを組み入れるか。あるいは、VUMを柱に据えてわれわれのパッチ管理のやり方を変えるか。どう対応すべきか困っている」
また、よりマイナーな技術的問題もあった。VUMは、更新プロセスの完了後に既存のドライバを削除しないことだ。フィゲロア氏は他のベンダーの製品で、古いドライバがシステムに残っていたために、サポート上の問題が生じたことがあるという。
「今後、VUMがどのように改善されるかが楽しみだ」とフィゲロア氏は後日、電子メールで述べた。「仮想マシンハードウェアをよりクリーンな方法でアップグレードできるようになるのではないかと期待している」
後編「Linux環境におけるVMwareパッチ管理ソフトに集まる不満の声」では、VMwareをLinuxで利用する大企業が、ゲストOSパッチ管理にどのような不満を抱いているかをお伝えする。
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