データセンター環境の物理/仮想リソース管理のコツ(2)
仮想マシンの適切なリソース管理でワークロードを効率化
データセンター運用では必須となるVMの新規作成。そのリソースを適切に割り当てるのは管理者の責任だ。リソースの割り当てが多過ぎたり、少な過ぎたりした場合、時間と費用の無駄が発生してしまう。
前回の「実例で学ぶ、仮想リソース最適化のためのロードバランシング」に続き、データセンター環境のリソース利用を最適化する手段を紹介する。
ワークフローの自動化
仮想サーバと物理サーバの両方を使う環境の多くでは、ワークフローの自動化が必要になるかもしれない。例えば、ある特定のサーバが酷使されていると、新しい仮想マシン(VM)が起動されてそのサーバの稼働を支援する仕組みが求められるからだ。
こうした仕組みを実現する製品の一例として、「Citrix Delivery Center」製品ファミリーに属する「Citrix Workflow Studio」がある。Citrix Workflow Studioは、IT管理者がワークフローの作成やスケジューリング、実行、管理を行えるITプロセス自動化アプリケーションだ。この製品で扱えるワークフローは、技術コンポーネントを結合し、反復的な構成プロセスを機械化し、状況に応じて動作する管理タスクのトリガーを調整する。
Workflow Studioは、米Microsoftの.NET Framework、Windows Workflow Foundation、Windows PowerShellをベースに構築されている。この製品により、オンプレミスまたはオフプレミスのキャパシティーニーズに対応し、新しい仮想リソースを動的に作成できる。このシナリオでは、新しいVMに十分なRAMとCPUが割り当てられるように、予備の物理マシンのために適切なリソースを確保することが重要だ。
どのような環境でも、VMの新規作成は必ず必要になる。新しい各VMに適切な量のリソースを割り当てるのは管理者の責任だ。リソースの割り当てが多過ぎたり少な過ぎたりすると、時間と費用の無駄が発生する。このため、既存リソースを包含するVM管理の戦略的計画を立てることが重要になる。データセンター内で現在、どのようなリソースが使えるのかを把握することで、ワークロードをより効率的に実行できる。
つまり、管理者は物理環境と仮想環境に目を光らせ、特定のホストで安全かつ効率的に、何人のユーザーに対応できるか、何台のマシンを運用できるかを把握する必要がある。例えば、仮想デスクトップインフラについて考えてみよう(関連記事:安価になり導入進むか? デスクトップ仮想化2012年の動向)。ユーザーはログインすると、図1に示されているようなマシン上のリソースを消費し始める。
現在、図1に示されているマシンの使用率は高くない。しかし、ユーザーが殺到してその数字が急上昇し、ロードバランシングがお粗末な環境で問題が生じることがある。このデータを踏まえて仮想ワークロードのサイジングを行うとよい。例えば、管理が行き届いたデータセンターでは、リソース使用の上限を設定することで、物理マシンで起動されるワークロードの数が安全な範囲に収まる。
リソースに関するアラートとアラームを利用する
アラートや通知の作成は、データセンターの健全な環境を維持し、VM管理を強化する助けになる。問題がユーザーの目に付く前に、また、サービスレベル契約(SLA)の達成を脅かす前に問題を発見することは、データセンター内の物理マシンと仮想マシンの両方を、長期にわたって継続的かつ効率的に稼働させるのに役立つ。図2のように、主要なサーバ仮想化ソフトウェアでは、リソース使用に関するアラートや通知を設定できる。
エンジニアはアラートの監視により、トラブルの発生可能性が高まっている場合に警告するようにCPUやネットワーク、ディスクのアラームを設定できる(関連記事:仮想化の次なる課題はネットワーキングか)。そのおかげでエンジニアは、リソースの問題がエンドユーザーに影響を及ぼす前に、それらを軽減できる。リソースに関するアラートの設定は、計画と展開のプロセスで極めて重要だ。多くの環境では、このアラートはデータセンターにおけるリソース関連の問題を迅速に発見するための 切り札となっている。
次回は、データセンターのリソース監視ツールやストレージリソース管理の考慮点などをさらに詳しく解説する。
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