IT管理者にとってデータセンター環境の適切なリソース管理は必須スキルだ。特に今後重要になるのは、仮想化された物理プラットフォームを考慮したリソースプランニングである。
今日のデータセンターは、堅牢かつ効率的であることに加え、適切に活用されることが何よりも求められる。データセンター環境のリソースがアイドル状態になると、無駄なコストが生じてしまうからだ。しかし、不適切なリソース構成でデータセンターを酷使すると、ハードウェア障害で物理ホストにトラブルが発生する危険がある。そこでIT管理者にとっては、環境全体にわたってコンピューティングリソースを管理、活用することが課題となる。これらのリソースには多くの場合、物理リソース、仮想リソース、クラウドリソースが含まれる(関連記事:システム管理ツールを制するものがデータセンター市場を制す)。
今回から3回にわたり、リソース利用を最適化する手段として、リソースプランニングと問題緩和策について解説する。また、深刻化する前に問題の芽をつみ取る方法も取り上げる。
現在のほとんどのデータセンター環境では、何らかの仮想化が導入されているか、導入される予定だ。これに伴い、仮想化された物理プラットフォームの展開を考慮することが必要になっている(関連記事:普及期に近づくも運用管理ノウハウに課題が残るサーバ仮想化)。今ではわれわれは、1台のハードウェアプラットフォームにコンピューティングリソースを依存する仮想マシン(VM)群を多数運用しているからだ。これらのリソースにはCPUやメモリ、ネットワークトラフィックのI/O(および、場合によってはディスクトラフィックのI/O)などがある。リソースの管理と問題の特定に関して言えば、プロアクティブなプランニングが適切なリソース活用に役立つ。
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