「Windows 11」がネットワークに接続できないとき、原因の一つとして考えられるのがネットワークインタフェースの不具合だ。どのように対処すればいいかを解説する。
MicrosoftのクライアントOS「Windows 11」を搭載したPCで、ネットワークに接続できない問題が発生したときはどのように対処すればいいのか。Windows11のネットワークトラブルを解決する4つの対処法のうち、2つ目の対処法を解説する。
Windows 11のネットワーク診断ツールを使用した結果、ネットワークインタフェースに問題が見つかることがある。ネットワークインタフェースとは、デバイスがネットワークに接続するための規定や、接続するためのハードウェアとソフトウェアを指し、後者の場合はネットワークアダプターと呼ばれることがある。
問題が起きたPCが使用しているネットワークインタフェースを特定するには、Windows 11のコマンド実行ツール「コマンドプロンプト」で「ipconfig」コマンドを実行すればよい。現在のネットワーク接続が有線か無線かを特定できるはずだ。
例えば以下の画面からは、「Ethernet adapter Ethernet 5」という見出しの下に接続とアドレスの情報が表示されているので、このWindows 11搭載PCが有線LANにイーサネットで接続していることが分かる(画面1)
この時、PCの差し込み口につながっているイーサネットケーブルを引き抜いて有線LAN接続を切断すると、無線LAN接続に切り替わる。Windows 11を搭載したPCなら、無線LANの規格は「Wi-Fi」であり、無線LANに接続している場合は「Wireless LAN Adapter Wi-Fi」というインタフェースが表示される。
仮にいずれかのネットワークアダプターが消えていたり機能停止していたりしたら、PCに接続しているデバイスの状態を表示する「デバイスマネージャー」機能から、接続しているネットワークを確認することになる。
ネットワークインタフェースが表示されているが利用できない場合、デバイスドライバ(デバイスとソフトウェアとの通信を制御するプログラム)の損傷や動作不能が原因である可能性がある。
まず試すべきは、該当のデバイスを無効にしてから再度有効にする操作だ。それには対象のデバイスを右クリックし、表示されるポップアップメニューから「デバイスを無効にする」を選択する。この例では、「Ethernet Controller」(有線接続)か「Wi-Fi」(無線接続)のいずれかが対象だ。無効にした後、約30秒待ってから右クリックして、ポップアップメニューから今度は「デバイスを有効にする」を選択する。これだけで問題が修正されることもある。
これでも解決しない場合は、デバイスドライバを入れ替えることになる。一番簡単な方法は、問題が起きているドライバのアンインストールだ。デバイスマネージャー機能で問題のドライバを右クリックして「デバイスのアンインストール」を選択しよう。その後すぐにPC本体を再起動すると、Windows 11が起動時に適切なドライバをインストールしてくれるはずだ。
Windows 11が適切なドライバをインストールしてくれない場合、代わりのドライバをインターネットで見つける必要がある。探す場所としてはMicrosoftのアプリケーションストア「Microsoft Update Catalog」や、使いたいデバイスの公式サイトが適切だ。
あるいは、NIC(Network interface Card)やLANカードの交換が必要な場合がある。ネットワークの問題はいつ起きるか分からないので、IT管理者はすぐに対処できるように最低1つずつ確保しておくといい。
後編は、3つ目の対処法と4つ目の対処法について解説する。
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