DR戦略の一環として導入が進む仮想化環境のバックアップツール。6つの主要なサードパーティー製品について、その導入検討に役立つ特徴やシステム要件、価格体系などを一覧表にまとめてみた。
前編の「主要な仮想化バックアップツールを評価してみた」に続き、仮想化環境のバックアップツールの特徴や機能比較などを紹介する。まずは、前編で取り上げた「Acronis Backup & Recovery Virtual Edition」「EMC Avamar Backup & Dedupe」「PHD Virtual Backup」「Quest vRanger」以外にも検討すべき仮想化環境用バックアップツールを紹介しよう(関連記事:バックアップ/リカバリ体制の確立に必要なツールの条件とは?)。
仮想化バックアップ市場に新たに登場した製品に、米Thinwareの「vBackup」がある。いまだに従来の方法(VMware Consolidated Backup)を使用して、VMware vStorage VMFSから仮想マシンを転送しているが、他社が提供していない包括的なファイルシステムバックアップツールだ。他に上位のエディションもあり、近いうちにVMの転送にも最新の方法(VADP:VMwareのデータ保護API)が採用される予定だ。また、増分バックアップやファイルレベルのリストア、レプリケーションなどの高度な機能も備えている。
小規模企業のThinwareは、最新・最先端の機能を提供することで、大手ベンダーと競おうとはしていない。vBackupの最大のウリは、最低限のコストでどこからでも仮想化バックアップを実行できることだ。
「Veeam Backup & Replication」は、米Veeam Softwareが提供するWindowsアプリケーションで、物理サーバまたは仮想マシンにインストールする。イメージベースのバックアップ、ファイルレベルのリストア、重複排除、圧縮機能を標準で搭載している。
Veeam Backup & Replicationには、物理サーバのバックアップ機能はないが、必要に応じてネットワーク共有のコピーをバックアップとして作成できる。Veeam Backup & Replicationと競合製品との最大の違いは、バックアップデータのオフサイトへのレプリケーション機能だ。この機能はオフサイトバックアップやディザスタリカバリ戦略に有効だ。
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